風花未来が、優れた詩や偉人の名言など、言葉(日本語)の力を再発見。「Web文章の書き方(ライティング)講座」を連載中。

menu

美しい言葉

増村保造「赤い天使」の感想


増村保造の全作品の中から、1作だけを選ぶとしたら、
やはり、この映画でしょうか。

映画「赤い天使」
制作年:1966年
監督:増村保造
出演:川津祐介/芦田伸介/若尾文子ほか

白でもなく、黒でもなく、「赤い天使」であることが、
この映画の印象を鮮明にしていると思います。

私は好運なことに、この映画を、東京の映画館で見ることができました。

ワイドスクリーンですから、相当な迫力があり、
観客の反応も感じられて、
満足できました。

しかし、最初にビデオをレンタルしてきて観た時の強い感銘にはかなわなかったのです。

天使と申しましても、「赤い天使」なのですから、
かなり生々しい場面も描かれます。

ヒューマニズムあふれる戦争映画を期待していたら、
間違いなく、裏切られます。

その裏切りは、良い意味での裏切り………そう、私自身は感じました。

凄いシーンを言い出すとキリがないほどありますが、
中でも医師と看護婦、その生のぶつかり合いがすさまじい。

特に、女優・若尾文子の体当たり演技には、のけぞれずにはいられません。

ここまで描かなくても良いのでは、と思うほど、
抉り出すように描き切っています。

「天使」という名のついた映画は多いのですが、
その中で、異彩を放っているのが、
この「赤い天使」なのです。

傑作と呼ばれるには、完成度に問題があるかもしれません。
しかし、少々の不備など吹き飛んでしまうほどの圧倒的な存在感が、
この映画の強さだと言えるでしょう。

怖れずに、ぜひ観ていただき、
思い切り、驚いてほしいと思います。

美しい日本語で書かれた作品をまとめました。

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

お気に入り(ブックマーク)に追加してくだい♪

キーボードの「Ctrl」と「D」を同時に押してから「完了(追加)」ボタンをクリックしてください。「美しい言葉.com」を「お気に入り(ブックマーク)」に追加できます。

アーカイブ