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破天荒(はてんこう)という言葉を誤用してしまう2つの理由

破天荒」は「はてんこう」と読みます。この言葉の誤用率は極めて高いらしい。

文化庁が平成20年度に実施した「国語に関する世論調査」によれば、64.2%の日本人が「豪快で大胆な様子」という意味だと誤解しているか、誤用していたというから驚きです。

「破天荒」は、これまでに誰も成しえていない偉業を達成することを意味する故事成語です。

例えば、以下のように使うのが正しい。

彼は勇敢にも、世界六大陸にあるすべての最高峰を登頂するという破天荒な試みに挑んだ。

なぜ、誤解や誤用が起きてしますのでしょうか? そこには、2つの理由があるようです。

1)「破」「荒」という言葉のイメージから判断

天候が荒れる、生活が荒む、約束が破られる、紙が破れる、などなど……確かに、「破」と「荒」という言葉には常軌を逸した、あるいは、乱れたイメージがあるので、違った意味で「破天荒」という言葉を使ってしまうのでしょう。

例えば、「彼はふだんはおとなしいが、酒を飲むと、破天荒になって暴れる時がある」というふうに誤用されてしまうのです。

2)「破天荒」の言葉の由来を知らないため

「破天荒」は故事成語なので、その由来を知っていれば使い方を間違える危険性はなくなります。

「荒」は原始のままの状態を指し、「天荒」は未開の状態を意味するのです。

「破天荒」という言葉は、以下のエピソードから生まれました。

かつて中国では「科挙」と呼ばれる試験で人材を選んでいたのですが、これが非常に難しく、荊州(けいしゅう)では誰でも合格できなかった。そこで人々は荊州を馬鹿にして「天荒」と呼んだのです。

ところが、荊州出身の劉蛻(りゅうぜい)という人物が科挙に合格した。ついに荊州から科挙合格者が出たということで、地元は大騒ぎ。劉税は「天荒を破った者」として賞賛された。

この逸話から、誰もできなかったことを成し遂げた時に「破天荒」というようになったのです。

この由来を知れば「破天荒」をマイナスイメージで使うことはなくなりますよね。

ちなみに「破天荒」の同義語に「前代未聞」や「未曾有」があります。「破天荒」はこれらの同義語よりも、世間が驚いた様子を強く劇的に言い表す時に用いられるといわれています。

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