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ドラマ「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の感想

テレビを3年ほど前に処分してしまったので、テレビドラマは全くリアルタイムでは見ていません。

今回、感想を書こうとしている「いつかこの恋を想い出してきっと泣いてしまう」も、dTVという動画配信サービスでふと見つけたのですね。

ただ、超久しぶりに、最終回の10話まで2日間で見てしまったということは、かなり、感情移入できたのだと思います。最近、そういう、ハマれるドラマに出逢えていなかったので、こうして少し気張って、感想文を書いてみようといているのです。

「いつかこの恋を想い出してきっと泣いてしまう」は、、フジテレビ系「月9」枠で、2016年1月18日から3月21日まで放送されたテレビドラマ。

ということは、1年前の今頃、放送されていたということですね。う~ん、これほど新しいドラマをレビューするのは、ほぼ初めてで、自分でも驚いています。

でも、最初から、ドラマの世界に入り込めたわけではなかったのです。正直、第1話で挫折しそうになりました。

杉原 音(すぎはら おと)役の有村架純、曽田 練(そだ れん)役の高良健吾は、すでに実績のある役者ですが、私にとってはなじみ深い存在ではありません。それだけに、最初、インディーズ系の映画を見ている感じさえしたくらいです。

テレビドラマで、こういうテイストって珍しいのではないでしょうか。インパクトやパンチよりも、透明感と深みを重視する映像づくりが成功しています。

この「いつかこの恋を想い出してきっと泣いてしまう」の良いとことは、回を重ねるごとに面白くなってくるところ。

物語がエスカレートするから面白くなるわけではなくて、音(おと)と練(れん)が自分にとって近しい存在のように感じられてきて、二人を応援したくなるから、ドラマの中に引き込まれてゆくのでした。

このドラマをありきたりなラブストーリーで終わらせなかったのは、ドラマの純度が最後まで保たれていたこと。弱くて繊細な若者、優しくお人よしの男女が、ひたむきに生きている様を、丁寧かつデリケートに描いていました。

演出方法はまるで違うのですが、作品の根底に流れる感性は、あの名作「白線流し」に共通するものがあると感じたのは私だけでしょうか?

キラリと光るシーンが多いのも、このドラマの大きな魅力。

特に、コンクリートの割れ目から咲く花を何回も登場させていたのが、良い効果をあげていましたね。

実は、私自身がかなり昔に付き合っていた彼女から、コンクリートの割れ目から咲き出たオオイヌノフグリの青い小さな花に感動したという話を聞かされたことがあって、自然に感情移入できました。

また、ヒロインの音(おと)が、死んだ母親が火葬場で焼かれる間、幼かったので駐車場で独りで字面に絵を描きていた……長いこと描いていたので、空を見上げた時には、駐車場にきた時と全然違う色になっていた……美しいけれど、ちょっと怖い空の色だったというふうな思い出話を、練(れん)に真顔で告白するシーンがあって、そういう視点からの描き方が人物像を鮮明に浮かび上がらせていました。

シナリオは坂元裕二のオリジナル書き下ろし、というのが良いですね。マンガが原作ではないところを評価したいと思います。

最後に主題歌も印象に残りました。

手嶌葵明日への手紙」。ためいきのような、ささやきのような、そして時に泣いているふうにも聴こえる、ちょっと新しくて懐かしい癒しソングでした。

ランダムに語ってきましたが、人気が出る様々な要素が集まっていて、さすがフジの月9枠ドラマ、だといいたいところですが、平均視聴率 9.7%とふるいませんでした。

有村架純高良健吾は本当に素晴らしかったと思います。2人とも、サムシングを持っている役者ですが、見る者をハッとさせる、のけぞらせるまでのパワーが足りなかったのでしょうか。

私としては、ピュアなドラマなので、静かに語り継いでゆきたい……そう思わせてくれただけで、貴重なドラマだと感じています。

いろんな大事なことを思い出させてくれました。新しいドラマですが、思い出に残る作品になると予感しています。

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