今回のテーマは「Web文章リズム呼吸)」についてです。

 

フランスの詩人、ポール・ヴァレリーが「散文は歩行であり、詩は舞踏である」と言ったことは有名です。

 

では、ブログの文体は?

 

歩行? それとも、舞踏?

 

答えは、両方の要素を含みます、です。

 

ブログの文体は、歩行であり、舞踏でもある。

 

ブログの文体でもっとも大切なのは、一本調子にならないこと、つまり、いつもリズミカルであることです。

 

他のメディアとは違う「ブログ独自のリズム」を体得している人は、余りにも少ないと言わねばなりません。

 

ブログの世界には、文章のプロも多く参入してきています。つまり、以前には他のメディアで、職業として文章を書いてきた人です。

 

しかし、残念ながら、その人たちは依然として、前のメディアの文体でブログを書いているケースが多い。

 

私も様々なメディアで、様々な文体を書き分けてきましたが、それらで得た文章作法とか文体を捨てた時、急に自分のブログの読者が増加したという皮肉な経験をしています。

 

かといって、ブログの文体を難しく考える必要は全くありません。

 

柔らかな感性と柔軟な対応力さえあれば、大きな問題はないのです。

 

一番怖いのは、自分は文章のプロだから、こういう高尚な世界を知りなさいというような上から目線で記事を書くことです。

 

ブログは、基本的に大衆のための大衆によるメディア(ツール)です。新聞やテレビなどマスメディアとは根本的に性質が異なるのです。

 

そこのところを理解して、ブログを書いた方が、ファンたちに親しんでもらえるでしょう。

 

では、少し具体的な文体論に入ります。

 

ブログの文章にまず求められる要素は、リズム感です。

 

ブログに貼った広告のクリック率を高めるためにも、このリズム感は大切な要素となります。

 

蝶のように舞い、蜂のように刺す」とは、華麗なフットワークと鋭いジャブを活用する、アウトボクシングをヘビー級に持ち込んだ、モハメド・アリの伝説的ボクシングスタイルの形容です。

 

実は、ブログの文体も、いつも軽やかなステップを踏んで、ジャブを出している、そんな柔軟な対応力のあるスタイルが一番良いのです(「美しい言葉.com」はに内容に合った落ち着いた調子で書いています)。

 

つまり、臨機応変、千変万化の技を、状況に応じて出してゆくのが、一流のブロガーの仕事だと言えます。