何回ともなく映画化やドラマ化がされてきた「姿三四郎」の主題歌の歌詞が、印象深い。
「姿三四郎」の原作は、富田常雄の長編小説。
さっそく、関口新一が作詞した「姿三四郎」の歌詞をご紹介しよう。
姿三四郎
作詞:関口新一
作曲:安藤実親
歌唱:村田英雄
1 人に勝つより 自分に勝てと
言われた言葉が 胸にしむ
つらい修業と 弱音を吐くな
月が笑うぞ 三四郎
2 花と咲くより 踏まれて生きる
草のこころが 俺は好き
好きになっては いけない恋に
泣けば雨ふる 講道館
3 しめた黒帯 一生かけて
業も捨身の 山あらし
男だったら やるだけやるさ
それが道だよ 三四郎
極めてシンプルだが、シンプルゆえに、よく伝わる。
凛々しく美しい、男の生きざまが時代の空気の象徴として歓迎され、歌謡曲として愛唱された素朴な時代の歌詞であり、名曲と言えるだろう。
村田英雄は私の父親が好きだったが、男を主人公とした楽曲ばかりを歌っていたと記憶している。
それで充分に人気を博していたのだから、良い時代だったのである。