八ヶ岳」という楽曲をご存じだろうか。作詞は高石ともや、作曲は杉田二郎。歌唱は高石ともやバージョンと、杉田二郎バージョンとがある。

 

八ヶ岳

 

作詞:高石ともや 作曲:杉田二郎

 

花かざりが似合うよ若い母親だね

手をのばせば 八ヶ岳 空が高いね

子供連れの旅では ふさわしくないけど

ひとつ部屋で 5年目のおそいハネムーン

 

君は野菊を髪にさして笑ってる

手をふってこたえれば

君は はにかんで少女のよう

 

ぶつかるように抱きあった はじめての夏

あの日から 2人で歩いて来たんだね

いつの間にか 季節は変っていたね

いそがしいと言いながら 君を忘れていたね

 

気がつけば 高原は夕べの風

さむそうな細い肩 そっと抱きよせる

 

歩きはじめた子供の手を引く君を

うしろから見守れば

あの山にも似て僕は父親

 

教会の鐘が鳴るぼくらのためだね

なだらかなすそのがやさしい秋だね

あしたからは 街ぐらしまたはじまる

八ヶ岳はもうすぐ初雪なんだね

 

私は八ヶ岳のふもとで暮らした経験があるので、この詩の空気感が皮膚感覚で納得できる。

 

この楽曲の根底に流れる「哀しみ」が、ひりひりと心に沁みる。

 

あまりに広く知られていないが、隠れ名作だと私は思っている。