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- 文章の書き方 - 言響プロジェクト
風花未来は、2011年6月15日から「言響(こだま)プロジェクト」を開始しました。
当初の「言響プロジェクト」は、言葉の力を再発見し、言葉の底力を活かす文章の書き方を学んでゆく試みでした。
なぜ今「文章の書き方」を学ぶ必要があるのでしょうか。
実は私自身、この活動を開始する前には、かなり悩みました。文章作法とかライティング術を伝えるには、相当な体力と粘っこい精神が必要となるから。
言葉の力を見直すことは、自分自身を見直すことであり、日本という国を再考することでもあります。
日々、目先の利益を追求し、あくせくする時代は終わりました。自分や家族だけのために生きる時代も終焉を迎えたのだと思います。
2011年3月11日の大震災で、時代は大きく変わりました。というか、変わらなければならないのです。
もっと広い視野に立ち、もっと深く感じ入り、心に豊かな果実を成らせるべきです。
体が弱く、経済力もさほどあるわけではない私に、この危機的状況において、何ができるのか?
そのことは、1ヶ月以上の入院期間に、ずいぶんと考えました。
結論はこうです。
自分の役割に徹しよう。
長い期間、文章を書いて生計を立ててきたこともあり、言葉についてなら、何か書くことができる(書いてみたい)という気持ちは強いのです。
人は窮地に立たされた時、言葉を求めることを、死にかけた私は知りました。
水でもない、食べ物でもない、言葉をまず私は求めたのです。「うつくしき言葉」「うまし言葉」さえあれば、人はよく生き、よく死ぬことができると私は信じています。
私だけではなく、多くの人が、言葉に飢えているのが、手に取るようにわかる。砂漠をゆく人が水を欲するように、心が言葉を飲みたがっているのです。
ですから、私は言葉にもっと深く関わろうと決心しました。
「言響プロジェクト」では、ライティングの技術を基礎から応用まで学べます。そのテクニックは、日常生活から、ビジネスシーンまで、幅広く活用可能です。
ただし、技術の習得の前に、まずは、言葉の素晴らしさ、怖さ、のけぞるほどの底力などを知ってもらいます。そして、言葉の素晴らしい力を活用しつつ、生きた言葉が書ける力を養っていただきます。
私自身も、いっしょになって、心の汗を流せるのが楽しみです。
(追伸)「言響プロジェクト」は、現在、「風花言響」という教材に引き継がれております。
こんにちは。
私は7年病気のまま、3年をベッドの上で一日中すごしております。
一度、2年位前にほんの2~30分ですが言葉を失った事があります。人の話は理解できるのに、自分の言葉が出ない。メールも打てない、自分で言葉が作れない、といった状況でした。とても怖かったです。認知症の人ってこんな感じなのだろうか?
ふと、保育園で一緒だった娘の同級生のママを思い出しました。私が病院に入院していた頃、ばったり再会した彼女は認知症でした。後ろで娘の名前を呼ぶ声に振り向いた時、彼女がいました。母親の付き添いで病院に来ていたのです。悲しそうなあの時の彼女の表情は脳裏に焼きついて離れません。
自分はまだ言葉が話せる、文字も打てる。彼女には申し訳ないと思いますが、ある種の精気を貰った気がしました。少し意味が違いますが本当に言葉
を使えるという事の大切さを知りました。これからもなるべく分かり易い言葉、そして、もっと文章力も磨いていけるように頑張りたいと思います。
ありささんへ
コメント、ありがとうございます。
言葉を大切にすることは、自分自身をふくめ、人間の存在そのものに敬意を払うことだと思います。
言葉を愛することが、人を愛することにつながってゆくといいですね。