「かんべん」と「かんにん」も間違えやすい日本語です。以下の問いにお答えください。
1)「今回だけは、ご堪弁ください」
2)「私の過ちでした。勘忍してください」
上の2つの例文中の赤字の漢字に誤りがあれば、その点を指摘して、正しい日本語に直してください。
また、2つの言葉の意味の違いを説明してください。
いかがでしょうか?
1)の「堪弁」は「勘弁」が正解。パソコンで入力する時はだいじょぶでしょうけれども、テストに出た時は注意が必要です。
2)の「勘忍」は「堪忍」が正解です。こちらも、紛らわしいですよね。
「勘弁」と「堪忍」を正しく書くためには、「勘」と「堪」の意味をしっかり理解しておく必要があります。
「堪」は「しんぼうする、たえる」という意味の言葉。「堪忍」は「肉体の苦痛や苦しい状況をこらえる」という意味で使います。
「勘」は「よく考える」という意味の言葉。「勘弁」は「いろんな事情を考慮して、他人の過失や罪を許す」という意味で使います。
要するに「堪忍」は「耐え忍ぶこと」であり、「勘弁は「許すこと」なのです。
現実生活では「堪忍」と「勘弁」はしばしば混同されて使われがち。「許すこと」の意味では辞書に「堪忍」と「勘弁」の両方が載っています。
しかし、本来の言葉の意味をきっちりと理解した上で、「堪忍」と「勘弁」を正確に使い分けたいものです。