さやか」という言葉をふだんからお使いになるでしょうか。

 

「さやか」は女性の名前ではときどき耳にしますが、日常では使う機会は多くはありませんよね。

 

日本語の中には美しい言葉がたくさんありますが、この「さやか」は特に美しく際立っているように感じます。

 

「さやか」の語源は以下のとおりです。

 

竹の葉ずれの音をあらわす擬音語「さや」に、接尾語の「か」がついたのが「さやか」だといわれています。

 

古くは、音が高く澄んでいてよく聞こえるという意味で使われていたのですが、やがて音だけでなく、見た目が「はっきりしている」「明るい」という意味でも使用されるようになりました。

 

「さやか」を大辞林は以下のように説明しています。

 

さや か 【明▽か・清▽か】

( 形動 ) [文] ナリ

1)はっきりしているさま。明るいさま。 「月は-に照り/武蔵野 独歩」

2)音の高く澄んださま。さえて聞こえるさま。 「 -な笛の音」 「裾捌(すそさばき)の音最(いと)-に/外科室 鏡花」

[派生] -さ ( 名 )

 

「さやか」は「明か」とも「清か」とも書くのですね。明るく、清らかを「さやか」とは、実に晴らしい表現力ですね。

 

しかも、聴覚(音)、視覚(ビジュアル)の両方を「さやか」という言葉であらわせるとは、日本語とは何と美しい言語なのでしょうか。

 

「澄明(ちょうめい)」という言葉も良いですが、「さやか」はひらがなで、しかも三語なので、言いやすく、やわらかくて、微妙な感じが良く出ている。

 

「さやか」は、まるで日本人の豊かな美意識を結実したような美しい日本語ですね。