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ささやかな地異は そのかたみに 灰を降らした~立原道造「はじめてのものに」より
立原道造(たちはらみちぞう)の「はじめてのものに」という詩を読み返して、今日は半日、この詩のことだけを考えておりました。 特に「ささやかな地異は そのかたみに 灰を降らした」から始まる第一連は素晴らしいので、そのことを中心に語りたいと…
北川冬彦の「雑草」という詩を読んだ感想。
ふとした瞬間に読みたくなる詩というものがありますよね。北川冬彦(きたがわふゆひこ)の「雑草」は私にとって、そういう詩の一つです。 おそらくは、教科書に載っていたからだと思います。教科書の力というものは怖ろしいですね。学校を卒業して、長…
谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を読んで感じた絶望と希望について
谷崎潤一郎(たにざきじゅんいちろう)の「陰翳礼讃(いんえいらいさん)」というエッセイを青空文庫版で読みました。 「素晴らしい文章ですね」というような言葉では言い表せない、「絶望」に似た、また「希望」に近い気持ちになったのです。 …
宮城道雄の「心の調べ」を読んで、忘れかけていた大切なことに気づきました。
宮城道雄(みやぎみちお)の「心の調べ」という随筆を、青空文庫版で読みました。 タブレットですと、1ページで収まってしまうくらい短いのですが、ハッとする気づきがありったので、ブログに感想を書きたくなったのです。 (さらに……
瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ たたみの上に とどかざりけり
正岡子規(まさおかしき)の有名な短歌に「瓶にさす 藤の花ぶさ みじかければ たたみの上に とどかざりけり」があります。 正岡子規の有名な短歌と申しましたが、2019年の現在において、知らない人もかなり多いでしょうね。 先日、二十…
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子悲しむ
今回は島崎藤村の「小諸なる古城のほとり」という詩をご紹介します。 島崎藤村は「若菜集」「一葉舟」「夏草」「落梅集」という4冊の詩集を出版。この「小諸なる古城のほとり」は「落梅集」に収められています。 「小諸なる古城のほとり」が最…
わきてながるる やほじほの そこにいざよふ うみの琴
今回は島崎藤村の「潮音」という詩をご紹介します。 この「潮音」は1897年に出版された島崎藤村の第一詩集である「若菜集」に収められています。「若菜集」を出版した時、島崎藤村は26歳でした。 「『若菜集』の発行は、真の意味での日本…
石川啄木の恋愛短歌(恋の歌)を集めてみました。
先日、石川啄木の歌集を繰り返し読んでいるうちに、啄木が異性について歌った短歌(恋愛短歌)に、啄木の独自性が色濃く出ていると感じました。 そこで、今回は、石川啄木の恋愛短歌(恋の歌)を集めてみました。 (さらに…)…
石川啄木の歌集「一握の砂(いちあくのすな)」から得た意外な発見について。
久しぶりに、石川啄木の歌集を読み始めました。今は「一握の砂」を中心に読んでいます。 意外な発見があり、またいろいろと思うことがありましたので、それについて書きとめておきます。 (さらに…)…
高野悦子「二十歳の原点」にある「旅に出よう」の詩について。
高野悦子という人物をご存知でしょうか? 「二十歳の原点」の作者といえば、想い出す人が多いかと思います。 学生時代にこの「二十歳の原点」を読みましたが、当時は難解な哲学書などと格闘していて、「二十歳の原点」を侮っていたのです。 …