荒い」と「粗い」はともに「あらい」と読みますが、使い方には注意が必要です。

 

「荒い」についてgoo辞典は以下のように説明しています。

 

荒い(あらい)

 

  1.  動きが大きく激しい。「波が―・い」「呼吸が―・い」

  1.  性格や言動にやさしさがなく粗暴である。激しい。「気性の―・い馬」「言葉が―・い」

  1.  けじめがない。度をこしている。「金遣いが―・い」「人使いが―・い」

  1.  荒れはてている。ととのえられないままになっている。

    1. 「岩が根の―・き島根に宿する君」〈万・三六八八〉

 

一方、「粗い」については、同じくgoo辞典は以下のように解説。

 

粗い

 

  1.  すきまが大きい。また、粒が大きくざらざらしている。細かでない。「目の―・い網」「粉のひき方が―・い」⇔細かい。

  1.  手触りがなめらかでない。すべすべしていない。「きめの―・い肌」

  1.  粗雑である。大ざっぱである。大まかである。「表現が―・い」「経費を―・く見積もる」

 

ともに、さまざまなニュアンスで使われるので、わかりにくく感じるかもしれません。

 

しかし、「荒い」と「粗い」の元々の意味を知れば、簡単に使い分けられるようになりますので、参考にしてください。

 

「荒」は草が生い茂る、という意味の文字。そこから「荒い」は「勢いが激しく、乱暴なこと」といった意味で使われるようになりました。

 

一方「粗」は、よくつかれていない米を表す文字です。そこから「粗い」は「粒が大きいことや織物の目が大きいこと、ざらざらして滑らかでないこと、大ざっぱなこと、粗雑なことなどの意味が発生したのです。