カテゴリー:敬語の正しい使い方
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誤用の例をあげて「あなたも間違えていませんか?」というような書き方はあまりしたくありません。

 

言葉による表現は本来、自由であるべきで、「正しい」とか「間違い」だとか、言い切れるものではないからです。

 

当ブログ「美しい言葉」でも「間違えやすい日本語(言葉)」というカテゴリを設けていますが、うかつに「これは誤用ですよ」とは言えないなと感じることが多いのです。

 

さて、今回は「させていただく」「させていただきます」の誤用問題について考えてみましょう。

 

インターネットで「させていただく」「させていただきます」を検索しますと「させていただく症候群」とか「させていただきます 誤用 乱用」といったキーワードが入った記事タイトルが多数見つかりました。「させていただく」「させていただきます」問題には、侮り難い深い病理がひそんでいるのかもしれません。

 

大辞泉は「させていただく」を以下のように説明しています。

 

させていただ・く

 

相手に許しを請うことによって、ある動作を遠慮しながら行う意を表す。「私が司会を―・きます」

 

また新語探検は、次のように解説。

 

させていただく

 

最近の若者に目立つことばづかい。もともとは、自分の行為を相手に許可してもらい、それによって相手に対してへりくだった気持ちを表すことばだが、最近では「私は○○高校を卒業させていただきました」とか「先生のご著書を読ませていただきました」といった言い方が増えている。

 

高校を卒業したのは自分の実力であって、教師の恩恵によって卒業できたのではない。作家の著書を購入して読むのも自分の意思であって、作家から贈呈されて読んだのでなければ、本来の用法からすると誤りである。

 

実際には受けていない許可や恩恵を受けているかのように見立てて、相手を敬っていることを示す丁寧表現のつもりで使っているようだ。

 

「させていただく」「させていただきます」は、相手から「許可」や「恩恵」を受ける場合に使う表現であって、それ以外では「いたします」、あるいは他の言葉を使うべきです……というのが、一般的な解説でしょう。

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当サイト「美しい言葉」では、文章の書き方講座も連載しています。その中で、最も厄介なのが、3つあります。

それは、助詞の使い方、句読点の打ち方、そして、敬語の正しい使い方です。

正直、助詞の解説をし始めると、学説的な論述にならざるをえず、文章の書き方を楽しみながら身につけるというスタンスからは遠ざかってしまいます。

句読点も、規則を論理的に説明しようとすると、これまた大変です。句点は「。」、読点は「、」を指すのですが、要するに、適度に打つべきであって、多すぎても、少なすぎてもいけない、ただそれだけのことです。ただし、句読点も、立派な文字の一つであって、そこに打つことには意味もありますから、決して軽んじてはなりません。

助詞も、句読点も、文法的に解説しようとすると難解になりますが、使う側は、結局は、感覚的に使いこなすしかありません。書いてみて、これはちょっと変かな?と感じたら、「が」を「は」に変えてみるとかして、しっくりするまで、書き直してみるようにすれば、助詞で大きくつまずくことはないでしょう。

ライターになりたての頃は、上司に「文章は、『てにをは』ひとつでガラッと変わってしまうので気をつけなさい」と厳しくしつけられたものです。実際に助詞一字で、文の生死が分かれるというようなことも起こります。まあ、そのことについては、機会を改めてお話しさせていただくことにします。

要するに、助詞も、句読点も、細心の注意をはらって使うべきなのです。

さて、今回の本題は、敬語でしたね。敬語が助詞や句読点よりも厄介なのは、感覚的にはどうにもならない側面があることです。

どういうことかと申しますと、敬語は、知っていないことには、正しく使えないので、感覚的にどうにかなるという問題ではありません。

では、真面目に敬語を勉強しましょうということになるのですが、これが全然面白くない。

どうしても、敬語の文法から入ってしまうので、こんがらがってしまうわけです。

正しい敬語の使い方が簡単に最短で身につく方法は、これです。

正しい敬語を、丸暗記するのです。文法ではなく、話し言葉(会話)で使う敬語表現を暗記してしまいましょう。

また、その暗記の方法がポイントとなります。

こういう状況では、こういう敬語を使うというパターンを、丸暗記してしまうのです。おそらくは、ありがちな状況と、その状況で使うべき敬語のパターンは、数百レベルで済むはずです。

以下の文庫本をつねに持ち歩き、暗記してしまってはいかがでしょうか。

言えないと恥ずかしい敬語 一発変換550 (KAWADE夢文庫)

550パターンを暗記してしまえば良いだけのことです。これで、少なくとも、敬語に対する苦手意識はなくなると思います。

そして、日常生活で、どんどん使うようにすれば、正しい敬語が自然に口をついて出るようになることでしょう。

敬語の苦手な人は多いですよね。私も苦手でした。私が実際に使ってみて、非常に役立った「敬語の使い方がわかるようになる本」を、厳選してご紹介します。※以下の本はご購入はこちらへ⇒敬語の正しい使い方が身につく本

出口 汪の「好かれる!」敬語術

「敬語」には苦手意識を持っている人、取っつきにくいと感じている人が多いですよね。450円という安さ、電子書籍なのでスマホでも読める「気軽さ」が、敬語への壁を破るキッカケになるかもしれません。

また「出口先生に教わった記憶術を駆使して、第1志望の会社に入った主人公あい。現在、新入社員研修を受けている彼女の悩みは、「敬語」にまつわるコミュニケーション能力の低さだった」という設定なので、ライブ感覚で面白く読めるのではないでしょうか。

敬語早わかり辞典

学研 辞典編集部編。美しい日本語を使うには「敬語」の知識は不可欠。一家に一冊、この「敬語早わかり辞典」だけは備えておくべきだと思います。敬語について困った時は、すぐにこの辞典で調べてください。

敬語力の基本

梶原しげる著。「敬語」の実践的解説が充実しています。「ダメ」な例と「オススメ」な例が掲載されているので、非常にわかりやすのが特長。敬語の力を養うための必携の書と言えるでしょう。

言えないと恥ずかしい敬語 一発変換550

日本語倶楽部編。日常生活で必要となる敬語の用例が、ほぼ網羅されています。敬語は理屈から入ると嫌いになってしまいかねないので、こうした「丸暗記」本は、敬語学習には非常に役立つのです。

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