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- 日本語 - 敬語の正しい使い方
自分の上司が会社にいる時に「部長は今、会社にいらっしゃられる」と言ったら「いらっしゃられる」は二重敬語(過剰敬語)と呼ばれ、敬語の使い方として間違っているのです。
「いらっしゃられる」を分析してみましょう。
「いらっしゃる」と「れる」の二つの後からできています。
このうち「いらっしゃる」は、「居る」「行く」「来る」という動詞の尊敬語。
「れる」はさまざまな動詞の下について、尊敬の気持ちをあらわす、尊敬の助動詞です。
前にくる動詞によって「れる」と「られる」が使い分けられますが、働きは同じ。
以上のことから「いらっしゃられる」には二つの尊敬語が使われていることがわかります。
このような二重敬語(過剰敬語)は、敬語として間違いであり、対象に対する敬意が自然に伝わりませんので、気を付けましょう。
尊敬語を増やせば、その分、敬意が増すわけではないのですね。
ですから、「いらっしゃられる」は「いらっしゃる」に直さなければなりません。
同様の二重敬語には「おっしゃられる」がある。これは「お話しになる」か「おっしゃる」というふうに修正すべきです。
また「召し上がられる(めしあがられる)」も二重敬語で「召し上がる(めしあがる)」「食べられる」「お食べになる」などに訂正してください。
ちょっとこの言い方はくどいかな、と感じたら要注意。すっきりとした言いまわしに変更した方が良いかもしれませんよ。