一つの語について、二つ以上の敬語を使ったものを「二重敬語」と呼びます。
一つの語に使う敬語は一つで良いのであって、二つも三つも使えば、慇懃(いんぎん)無礼という言葉があるとおり、失礼となるので気を付けましょう。
今回取り上げる二重敬語は「お……になられる」「ご……になられる」というパターンです。
「お(ご)……になる」も「……になられる」も敬語なので、わざわざ「お(ご)……になられる」と馬鹿丁寧に言う必要はありません。
このパターンの間違いとして代表的な例は以下のとおりです。○が正しい敬語です。
×お休みになられる ○お休みになる
×お帰りになられる ○お帰りになる
×お越しになられる ○起こしになる
×お話しになられる ○お話しになる
×ご覧になられる ○ご覧になる
×ご希望になられる ○ご希望になる
間違わないコツとしては、できるだけ「……になられる」という言いまわしは避ける方が良いでしょう。「られる」という助動詞には、尊敬のほか、受け身・可能・自発の意味があり、混同されやすいからです。
ふだんから、頭に「お」や「ご」をつけた場合、最後は「……になる」と、スッキリ言い切るように習慣づけましょう。「お……になる」「ご……になる」が正しい敬語の使い方なのです。
繰り返します。「られる」という尊敬の助動詞は、なるべく使わないこと。これが二重敬語で失敗しないコツです。
二重敬語で失敗しないために、「られる」という尊敬語は使わないようにしましょう。
日本語の使い方の参考になります。
このページに出ている例で「起こしになる」は「お越しになる」の間違いではないでしょうか?