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にわかに頭角をあらわしてきた人物が、周囲の人間に圧力をかけられ、活躍の邪魔をされてしまうことを「出る杭は打たれる(でるくいはうたれる)」と言います。
ところが、時おり、「出る釘は打たれる(でるくぎはつたれる)」と喋っているのを耳にすることがあるのですね。
「出る杭は打たれる」は慣用句であって「出る釘は打たれる」は明らかな誤用。
大辞泉にはこんな記述が載っておりました。
◆文化庁が発表した平成18年度「国語に関する世論調査」では、本来の言い方である「出る杭は打たれる」を使う人が73.1パーセント、間違った言い方「出る釘は打たれる」を使う人が19.0パーセントという結果が出ている。
20パーセント近いわけですから、かなりの人が誤用しているのですね。
この誤用の理由ですが、おそらくは「杭(くい)」というものを、日常生活でほとんんど目にすることがなくなったせいではないでしょうか。
一方、釘はふつうに見かけるわけです。
それと、釘も杭も打たれるものですが、釘の頭が出ている映像は鮮明に浮かびますが、杭の頭が飛び出しているイメージが浮かびにくいことも影響しているのかもしれません。
これが杭の画像はこちらに→杭の画像
う~ん、杭と言っても、実にいろんな種類があるのですね。中には、頭が飛び出して来そうなものもありますね。