「かたいじをはる」と「かたひじをはる」という二つの日本語の意味を正しく理解し、正しく使い分けている人は少ないのではないでしょうか。
片意地を張る(かたいじをはる)
まずは「かたいじをはる」ですが、この言葉は非常に間違えやすい日本なのです。
「頑固に自分の考えを押し通す」という意味の言葉。「意固地になっている」「むきになっている」というニュアンスが含まれます。
また「怒りの気持ち」も入っており、「へそを曲げる」「つむじを曲げる」という言葉にも通じる意味があるのです。
では、正確に漢字をまじえて書けるかどうか?
正解は「片意地を張る」です。
しかし、「固意地を張る」、また「方意地を張る」と間違えて書いてしまう人が少なくありません。
「方意地を張る」はパソコンの誤変換である場合が多いでしょうけれども、「固意地を張る」は「頑固」「頭が固い」という言葉から連想して、ついつい使ってしまいがちです。
「片」は他の語の頭について、一方に片寄るという意味をあらわします。
ですから、片寄った意地という意味で「片意地」と書くのが正しいのです。
肩肘を張る(かたひじをはる)
一方、似た言葉に「かたひじをはる」があり、「肩肘を張る」と書きます。「肩肘張る(かたひじはる)」とも使います。
「肩肘を張る」は無理に肩ひじを高くして身構えるところか、気負う、威張るなど、堅苦しく、緊張し過ぎている態度を指す言葉です。
「肩肘を張る」には「強がって見せる」「高圧的な態度をとる」という意味が含まれ、「片意地を張る」とは似ていますが、明らかに違う意味の言葉であります。
「片意地を張る」と「肩肘を張る」の違い
おさらいしましょう。
自分の意見に固執して頑固になっているのが「片意地を張る」で、気負って緊張し過ぎたり、威張ったりしてしまうのが「肩肘を張る」と覚えてください。