かきいれ時」はよく耳にする日常語です。「年末はかきいれ時」だというふうに「商売が忙しく、もうけの多い時」という意味で使います。

 

しかし、「かきいれ時」を漢字で書くと、間違える人が少なくありません。

 

正しくは「書き入れ時」と書くのですが、「掻き入れ時」と間違えて書いてしまう場合があるのです。

 

このようなミスを犯してしまわないために、「かきいれ時」という言葉の意味を正確に理解しておきましょう。

 

「かきいれ時」は、もともとは、売上を帳簿に書き入れるのに忙しい時という意味から出た言葉です。

 

今では、パソコンワークになりましたから、帳簿をつける商人の姿をイメージするのは、特に若い人には難しいのではないでしょうか。

 

若い人に日本語の誤用が多いのは、急速な時代の変化も原因していると言えそうです。

 

一方、「掻き入れる」と間違えてしまうのは、忙しい時に客が使うお金を両手で掻き集める様子を連想してしまうからでしょう。

 

取り引きの記録をいっぱい帳簿に「書き入れる」時期だから「書き入れ時」と書く、と覚えてください。

 

そうすれば、今後は「掻き入れ時」と間違えることはなくなると思います。