「お~される」「ご~される」も日本語の使い方として正しくありません。明らかな誤用なので、気を付けましょう。
「ご出席される」「ご利用される」「ご契約される」などが、誤用のよくある例。こうした間違いをおかしている人が実に多いのです。
「ご出席される」は、二重敬語ではありません。その理由は以下のとおり。
二重敬語とは、同じ種類の敬語が重ねて使っていることであり、具体的には「尊敬語+尊敬語」、または「謙譲語+謙譲語」という構造になっている場合を指します。
例えば「ご出席される」が誤用とされるのは、「お(ご)~する」は謙譲語の型であるため、そこに尊敬語「れる」を付けても、正しい尊敬表現にはならないから。
「謙譲語+尊敬語」の構造なので、二重敬語ではありませんが、敬語の使い方として間違っているのです。
「ご出席される」「ご利用される」「ご契約される」を、正しい敬語に変換してみましょう。
×ご出席される ○出席される ○出席なさる ○ご出席になる
×ご利用される ○利用される ○利用なさる ○ご利用になる
×ご契約される ○契約される ○契約なさる ○ご契約になる
そもそも「お(ご)~する」という表現はないのではないでしょうか。
「お」「ご」は名詞にかかる接頭語であるため「利用する」という動詞の前に置くのは不自然です。
「お(ご)~になる」というのが尊敬語でそこに尊敬語「れる」が加わると二重敬語とみなされます。