武者小路実篤の「進め、進め」というをご紹介します。

 

進め、進め

 

自分達は後悔なんかしていられない、

したいことが多すぎる

進め、進め。

 

麦が出来そこなった!

それもいゝだろう

あとの為になる

進め、進め。

 

家が焼けた!

それもいゝだろう

新しい家がたつ

進め、進め。

 

人がぬけました

仕方がない、

更にいゝ人が入るだろう、

進め、進め。

 

何をしたらいゝのかわからない!

しなければならないことを

片っぱしからしろ、忠実に。

進め、進め!

 

こんな歩き方でいゝのか。

いゝのだ。

一歩でも一寸でも、信じる道を

進め、進め。

 

神がよしと見た道は

まちがいのない道だ

進め、進め。

 

兄弟姉妹の

幸福を祈って

進め、進め。

 

つい足をすべらした、

かまわない

過ちを再びするな

進め、進め。

 

後悔なんかしていられない、

したいことが多すぎる

進め、進め。

 

武者小路実篤の詩を紹介するのは、当ブログでは初めてです。

 

いわゆる「白樺派」の「人生肯定」の作家として知られる、武者小路実篤らしい詩だと思いますね。

 

楽観的、ポジティブ、能天気、超前向き、明るい、めげない、肯定的、人生の応援歌……などなどの言葉が、次々に浮かんできました。

 

思えば、今の世の中、暗いことが多すぎます。武者小路実篤の詩から連想した言葉の反対語ばかりが浮かんでてきても仕方がない社会状況だと言えるでしょう。

 

最近、強く感じるのですが、良い意味で「おバカ」にならないと、この時代は生きられませんね。

 

ドストエフスキーが「白痴」という言葉に込めた、哲学的な深い意味まで精神的に到達しなくても、良い意味で「阿呆」になることは必要なのではないでしょうか。

 

おバカ、阿呆、白痴、イノセント、馬鹿正直……こうした言葉を尊重し、このようなキャラクターの人物を大事にする社会になるといいですね。

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