大木惇夫の詩「戦友別盃の歌」 投稿 2024/08/22 美しい詩 シェア Twitter LINE 戦友別盃の歌 ---南支那海の船上にて。 言ふなかれ、君よ、わかれを、 世の常を、また生き死にを、 海ばらのはるけき果てに いまや、はた何をか言はん、 熱き血を捧ぐる者の 大いなる胸を叩けよ、 満月を盃にくだきて 暫し、ただ酔ひて勢きほへよ、 わが征ゆくはバタビヤの街まち、 君はよくバンドンを突け、 この夕べ相離さかるとも かがやかし南十字を いつの夜か、また共に見ん、 言ふなかれ、君よ、わかれを、 見よ、空と水うつところ 黙々と雲は行き雲はゆけるを。 シェア Twitter LINE カテゴリー美しい詩 タグ コメント 風花未来