文化庁が実施した平成30年度の「国語に関する世論調査」によると、憮然(ぶぜん)」の意味を本来の「失望してぼんやりとしている様子」ではなく、「腹を立てている様子」だと思っている人の割合が56.7%にも上ることが判明しました。

 

また、「砂をかむよう」の意味を本来の「無味乾燥でつまらない様子」ではなく、「悔しくてたまらない様子」だと勘違いしている人の割合は56.9%、「御の字」を本来の「大いにありがたい」ではなく、「一応、納得できる」と間違えている人の割合も49.9%にも達していました。

 

正解と誤用の例をまとめると以下のとおりです。

 

憮然

×腹を立てている様子
〇失望してぼんやりとしている様子

 

砂をかむよう

×悔しくてたまらない様子
〇無味乾燥でつまらない様子

 

御の字

×一応、納得できる
〇大いにありがたい

 

このほか「天地神明に誓って」を「天地天命に誓って」と、「論陣を張る」を「論戦を張る」と誤用している割合も、それぞれ5割前後に上るという結果が出ました。

 

調査は国語への理解や意識を深めるため平成7年度から毎年実施しており、今回は16歳以上の男女3590人に面接し、1960人から回答を得たとのこと。