今日の風花未来の詩は「愛は見えますか」です。
愛は見えますか
愛の視力検査を
受けたことはありますか
そんなものは存在しないだろうけれど
誰かが考案していそうな気もする
それくらい
愛は見えにくいし
測りにくい
愛について
余命3ヶ月の宣告を受けてから
抗がん剤の副作用に
苦しむようになってから
真剣に考えるようになった
というより
生々しく
愛を感じ取れるようになった
愛することは苦しいが
それ以上に素晴らしい
愛し過ぎる時は
愛されたいと
強く希求してしまう時は
苦しくて身悶えしてしまう
今の私はといえば
報われない愛の苦しみより
愛させてもらっている
歓びの方が
尊く
深く
大きいことに
ようやく気づけた
相思相愛ならば
幸せかといえば
そうでもない
絶妙なバランスを
長きにわたって保ちえる
相思相愛も珍しい
時間という残酷な仕打ちである
予期せぬ変化にも負けず
永遠の輝きを放ちつづける
愛はこの世に見出すことは難しい
愛し過ぎても
愛が足りなくても
二人の平衡はくずれる
だが
今は
なぜか
「愛は怖くない」と
言ってしまえそうだ
愛は見えますか
愛せてますか
と問われたら
私はこう答える
愛は静止画のように
クッキリとは
見えないけれど
感じとることはできる
毎日
確かに
愛を感じて生きている
愛に対する
不安や恐怖が
まったく無くなったわけではないけど
何をおいても
愛そうと思うし
実際に今も
愛している
「愛するのが怖い」と
ちゅうちょしている人へ
そして
長い道程の果てに
「奇跡の愛」
その成就を
切望している
私自身へ
厳しすぎる状況であっても
愛すれば良い
たとえ報われなくても
いや
愛せている時点で
報われているのだから
愛すれば良い
愛して
愛して
愛しぬけばいい