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「恋」という漢字の成り立ちについて調べていたら、「恋」はもともとは「戀」だったらしい。
「戀」は「糸・言・糸」を「心」の上に乗せた構成になっています。
正式な漢字学に詳しいわけではないので、正確にはわかりませんが、人を激しく慕うがゆえに、言葉が糸にからまって、うまく話せないという状態、あるいは、心が糸にからまり、容易にはあきらめきれない狂おしさを表しているとも取れますね。
それが簡略化されて「恋」という字になったのですが、「亦」は、人が両脇に物を抱えている姿を表しているとか。これですと、意味が判然としません。
「恋する」という心理状態を表すには、私としては「忍」という漢字が近いと思っています。
「心」の上に「刃」を乗せている。これは極めて危険な状態だとも感じるのですが、人を強く慕うがゆえに、心が張りつめ、自分の命に刃物をつきつけるような極限状態にまで達する、そうした激しい心情を表すには「忍」がふさわしいと感じるのです。
もっと穏やかで、心が休まる「恋」をしてみたいとも思うのですが、胸の奥深くでは「忍」の字に似た、切羽詰まった恋をしてみたいと願っているのでしょうか。