「すべからく」の使い方には要注意。

使い方を間違いやすい日本語の一つに「すべからく」があります。

 

以下の2つの「すべからく」は、どちらの使い方が正しいと思いますか?

 

 

1)若者はすべからく学問に励むべきだ。

2)今どきの若者は、すべからく元気がない。

 

 

正解は1です。2は間違い。

 

「すべからくは」は、漢文の「須」を訓読した言葉です。多くの場合、下に「すべし(すべき)」をともなって「当然~すべきだ」「ぜひともしなければならない」という意味になります。

 

しかし、最近では「すべからく」を「すべて」と混同して「全員、誰でも」という意味で使う人が増加しているのですね。これは、間違いです。

 

そのため、2の文での「すべからく」の使い方は誤りだと言えます。

 

「若者はすべからく学問に励むべきだ」は、「若者は当然、学問に励むべきだ」と解釈するのが正しく、「若者はすべて学問に励むべきだ」という意味ではありません。

 

「すべからく」については、こちらの記事もぜひお読みください⇒「すべからく」を「おしなべて」や「すべて」の意味で使っていませんか?

「奇しくも」の正しい読み方は?

奇しくも」はくしくも」と読むのが正しく、「きしくも」と読むのは間違い

 

「奇しくも」を大辞林は以下のように説明しています。

 

くしくも 【奇しくも】
( 副 )
〔形容詞「奇(く)し」の連用形「くしく」に助詞「も」が付いた語〕
起こった事態の偶然性を不思議に思うさま。偶然にも。 -一命をとりとめる」 「 -同時に発見する」

 

 

「奇」という漢字の読みは「き」であるため、「奇しくも」を「きしくも」と読んでしまいがちですが、それは間違いです。

 

「体を成す」の「体」の正しい読み方は「てい」か「たい」か。

私自身、これ、間違えていました(汗)。

 

正解は「たい」体を成す」は「たいをなす」と読む。「ていをなす」ではありません。

 

「体を成す」という時の「体」は、まとまった形になるという意味。

 

「論文の体を成していない」「会議の体を成していない」など、しばしば、否定形で使われます。

 

「体を成す」を「ていをなす」と読み間違えている人は意外と多いのではないでしょうか。 この記事の続きを読む