酸素バーでリフレッシュした今年初の休日

酸素バー」というものをご存知でしょうか。

アロマの香りのついた高濃度の酸素を吸引するもので、ヒーリングサロンなどで試せます。

高濃度酸素を補給すれば、いろいろなメリットがあるらしい。多くのスポーツ選手が疲労回復等のために利用してるとか。

今日、初めて酸素バーなるものを吸いましたが、効果は絶大だったと言って良いでしょう。というのは、ヒーラーの方が、眠りが2~3倍以上も深くなるという話をしてくれたのですが、帰宅後、横になると、爆睡どころか、ほぼ気絶状態になりました。横になって、寝返りを一度も打った記憶がありません。夢もみないで、4時間、死んだように眠ってしまったのでした。

ふだんから眠りが浅い私としては、嬉しい経験でした。目覚めた後は、行きつけの居酒屋でポトフをいただき、最後は雑炊でしめくくりました。

まあ、今年初の完全オフとしては、上出来だったと思います。

それにしても、酸素バーは、その店の場合は無料だというし、今後は必ずお願いしようと決めました。

酸素不足というのは、もちろん体もそうなんでしょうけれど、心も酸素を欲していることは間違いなく、今後は心の酸素吸入の道を探そうと思ったのでした。

貧乏が板についてきている自分に笑えました。

貧乏という言葉を、私は笑えません。なぜなら、20代から、地を這うような極貧状態が続いていたから。

20代は貧乏でも、一面では、けっこう楽しかった。友だちに恵まれたし、先輩にもかわいがられました。でも、30歳が近づいてくる頃から、何だか、重くなってくるのですね。

振り返ると、節目節目で、大病をしており、5年間以上、順風な暮らしが続いたことがありません。若くて、健康で、夢があるうちは、貧乏は乗り越えられます。しかし……。

今、5冊目の電子書籍を出版しようとしているのですが、気が付くと、貧乏になっておりました(笑)。

採算どがえしで塾を始めたんですが、収入がないのはいいけれど、疲労がたまってきて、塾以外に何もできません。ブログの更新すら、ままならない。この分だと倒れるのではと思った時、楽天銀行の残金が、ほぼゼロになっておりました。これでは、たまった支払も、振込が簡単な楽天銀行からは、できません。

私は、経営センス、ゼロです。銀行の残金も、やがてゼロになるかもです(笑)。

正直、身につけた技術を駆使して、ブログをがんがんに更新すれば、人並み以上の収益は上げられます。ただ、今はなぜか、貧乏でいたいのです。

貧乏でいたいというのは、精神的にゆとりを持ちたいという願望につながっているのでしょうね。

しかし、貧乏だと心が豊かになるなんていうのは本当ではなく、お金を持つと心が貧しくなりやすいことは確かだとは強く感じます。

思うのは、心の貧しい、美意識の薄い金持ちにだけはなってはいけないということ。

だから、お金は要らないかというと、たぶんそうではなく、得たお金の使い方を上手にすれば、良い風が吹いてくる気がしています。

得た収益は使わないとダメです。窓を開けて風を入れるだけでは不充分。窓も、ドアも全部開けて、風を通す、まわすことが大事だと考えるようになりました。

ひょっとすると、もうそんなに収入をたくさん得るなんてことはないかもしれない。ただ自分に言いたいのは、握ったものは、解き放たないと生きてこないし、広がらないし、光を失うということ。

だからなのか、今は貧乏だけれど、貧しさにおしつぶされるという怖れの気持ちはないのです。

若い頃から人が好きだったけれど、裏切られるのは怖かった。でも今は、ますます人が好きになり、裏切りとか、そういうことは、何も考えなくなっています。人と接していられることだけで、充分に人は幸せ、そう感じているのかもしれません。

 

「春の一族」は山田太一の最高傑作?

山田太一が脚本を担当したドラマ「春の一族」を少し前に鑑賞し、深い感銘を受けたのですが、感想を書く時間がなかったのです。

 

今も時間はないのですが、このタイミングで記しておかないと、今回の鮮明な印象がこのまま消えてしまうような気がして、何とかキーボードを叩き始めました。

 

NHK大河ドラマ名作シリーズ〈山田太一DVDコレクション〉春の一族

 

主演の緒方拳の存在感が圧倒的なのはもちろんですが、何といっても、山田太一の脚本の凄さです。凄いという言葉はあまり使いたくないのですが、このシナリオは本当に凄い。

 

どこが凄いのかというと、話の進め方が、エンターテイメントの進行方法を無視していることです。

 

ハリウッド映画がなぜ面白いか、そして、なぜつまらないかというと、ハリウッド脚本術という公式を採用しているからです。

 

ところが、山田太一は、坂道を巨大な荷物を人力で押し上げてゆくような力技で、このドラマを書き切ろうとしている。失敗したら無惨ですが、何と、山田太一という脚本家は、小技を使わずに、荷物を押し上げてしまったのでした。

 

少し才能があるくらいのシナオリライターならば、こんな物語の発端を書きません。最初の15分間を見ると、確かに面白そうだけれど、これで果たして、最後まで面白いドラマとして終えることができるのか、こちらの方が心配になるくらいです。

 

しかし、そんな不安をものの見事に、山田太一は吹き消してくれました。

 

いろんな要素がこのドラマを支えていますが、ひとつは役者たちの力です。シーンごとに、役者が自分の味を出してくれていて、満足度がどんどん上がってゆくんですね。

 

ストーリーにも、プロットにも頼っていない、テーマとセリフと役者力で勝負する、まさに本格人間ドラマだと言えます。

 

出演する俳優名をあげておきましょう。

 

緒方拳/十朱幸代/国生さゆり/中島唱子/浅野忠信/藤岡琢也/丘みつ子/天宮良/江戸家猫八/音羽久美子/内海桂子、他……

 

緒方拳は別格として、個人的には藤岡琢也に肩入れしたいのですが、当時新人だった浅野忠信が初々しい光を放っておりました。ナイーブな青年を輪郭も鮮やかに演じていますよ。

 

全3話ですが、繰り返し見ているうちに、この「春の一族」は、ひょっとしたら山田太一の最高傑作かもしれないと思い始めてしまったのでした。

 

テーマは「人と人とのつながり」です。ますます孤独地獄という穴に落下しつづける現代人の心の糧となるドラマだと断言できます。

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