ブログを始めて、かなりの年数が経っています。もう、10年近く、ブログを運営しているわけで、いろいろと感じることがあるのです。

大量の文章を書くことは、プロの文章書きでないかぎり、ありえない時代が長かった。ブログが日本で本格的に始まったのは2004年。それを契機として、アマチュアがいっぱい文章を書き始めたのです。

その前から、私は文章で生計を立てておりました。いわゆるライターだったのです。

ブロガーとライターの違いは、他人に依頼されて書くのがライター、自らすすんで書くのがブロガーだと言えます。要するに、他人に頼まれもしないのに、書きたいから書くのがブロガーなわけです。

では、ブロガーがブログというメディアで、いったい何を表現できるのでしょうか?

ブログに限らず、人間が伝えられることは、大別しますと、以下の3つになります。

人が表現できる3つのこと

1)事実

2)真実

3)嘘

「事実」とは、さまざまな情報のことです。日々のニュースとかが、それに当たります。しかし「事実」を伝える時には、単なる記録の列挙はまれであり、少なからず「演出」が加わります。ニュースを興味深く伝えるためには、この「演出」や「話法(語り口)」が重要となります。

「真実」は、本当のことで、そこには、メッセージとか、精神性が含まれます。その意味で、ただの「間違いのないこと」とは異なります。

「嘘」は、間違った情報のこと。意図的な嘘とそうでない嘘があります。意図的な嘘とは、嘘をつくことで、何かを伝えようとする、あるいは、結果をもたらそうとする嘘のことです。

ここで注意しなければいけないのは、「真実」の伝え方には、大別すると2種類あることです。

「真実」を表現する2つの方法

1)事実の積み重ね

ノンフィクションとかドキュメンタリーは、主に「事実の積み重ね」によって「真実」を伝えようとします。

2)虚構(フィクション)

小説、演劇、映画などの芸術表現では、フィクションによって、物語空間を創造し、そこで「真実」を表現しようとします。

では、ブロガーは、言葉(文章)によって、何を伝えられるのうか。また、何を表現すべきなのか。

ブログという媒体は、小説の連載ブログは例外ですが、フィクションには向いていないと思われます。したがって、真実を伝えようとする場合、事実の積み重ねと、ブロガーの意見の合体が基本となるのです。

では、物語(ストーリー)はブログでは表現できないかというと、決してそうではありません。

実は、魅力的なブログと、そうでないブログとの違いは「物語性のある・なし」で決まると私は考えています。

ブロガーが日々心の汗を流しながら、言葉を紡ぎ出してゆく。日々葛藤しながら、よい良い未来への道筋を探し求めてゆく。ブロガーの姿勢がひたむきであれば、そこには必ず、ドラマが生まれると、私は信じているのです。