孔子は「不惑」といって、四十歳で心の迷いがなくなったと語ったそうですが、いかがでしょうか。年を重ねるにつれて、悩みが深くなってゆく、という人も多いかもしれませんね。

 

私の愛読書である扇谷正造の「吉川英治におそわったこと」に、年齢に関する興味深い記述がありましたので、ご紹介します。

 

「四十ニシテ迷ワズ」ではなく、「四十ニシテ初メテ惑ウ」というのです。

 

四十初惑(四十ニシテ初メテ惑イ)

 

五十立志(五十ニシテ志ヲ立テ)

 

六十精励(六十ニシテ事ニ励ミ)

 

七十成就(七十ニシテ事ヲ成シトゲル)

 

いかがでしょうか? 高齢化が進む現代ですが、上のように考えると、元気が出てきますよね。

 

急に芸能人の話で申し訳ないですが、加山雄三は今年で、77歳だそうです。「若大将のゆうゆう散歩」というテレビ番組をときどき見るのですが、かなり若いですよね。

 

背筋がピンと伸びていて、歩き方も、さっそうとしています。老人のわびしさなど、加山雄三には無縁のようです。

 

まあ、加山雄三のような77歳になりたい、とも思いませんが、もっとも頑張るのは60代で、70歳で、事を成し遂げれば上出来だと考えれば、気持ちはラクになりませんか。

 

70歳の自分をイメージするのは難しいのですが、今よりも、無理なく、自然な形で歩めていたらと思います。