シルヴェスター・スタローン主演の映画「デイライト」を見ました。これまでに5回以上は見ていますが、ブルーレイでの鑑賞は初めてです。
「デイライト」は1996年の作品ですが、こういう映画を見ると、アメリカ映画はこの頃がピークで、以降はただひたすら下降線を描いているとしか思えない、といったら言い過ぎでしょうか。
「デイライト」(Daylight)は1996年に公開された、シルヴェスター・スタローン主演のアメリカ映画。
監督はロブ・コーエン。スタローンの相手役を演じた女優は、エイミー・ブレネマン。
テーマは極限状況の突破。
孤独で過去に傷を持つ勇敢で心優しい男の奮闘劇が、骨太に描かれています。
ストーリーは極めて単純。その単純さ、健全な精神性が、病み過ぎた現代から眺めると、羨ましいほどに輝いているのです。
武器はつかわずに、肉体の限界に挑む主人公。
そして、見事、絶体絶命のピンチを脱するまでのスタローンの姿は決してスマートではなく、格好よくもありません。泥臭く、時には無様であるのですが、そのひたむきさには感動しないではおれません。
スタローンの雄姿は、懐かしい蜃気楼のようにも感じました。
スタローンの魅力を余すことなく味わえる映画ですが、その一方で、群像劇、人間関係劇、心理劇という側面からも楽しめることも忘れてはならないでしょう。
崩落したトンネルの閉じ込められた、様々な人間たちの葛藤と心理の揺れと変化も、ていねいに描かれていました。
この点も、この映画「デイライト」の美点であることは間違いありません。
この「デイライト」は「クリフハンガー」とともに、スタローン映画の中で、もっとも完成された映画だと感じます。
「クリフハンガー」の感想はこちらに⇒「クリフハンガー」はスタローン映画の頂点の一つ。
「ロッキー」「ランボー」シリーズよりも、私はこの「デイライト」と「クリフハンガー」が、スタローン主演映画の最高傑作だと思っているのですが、いかがでしょうか。