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芥川龍之介のラブレターは手紙の名作

以前、手紙文(電報)の名作をご紹介しました。この記事でしたね⇒世界一美しい手紙文は?

 

さて、今回は芥川龍之介の手紙文、しかも、ラブレター恋文)を取り上げてみます。

 

芥川龍之介が自殺したのは、昭和2年です。文子夫人は未亡人となり、比呂志、多加志(戦死)、也寸志を、懸命に育てあげました。

 

そんな文子さんの心の支えとなったのが、芥川龍之介からもらった一通の手紙だったそうです。婚約時代に芥川が文子さんに出したラブレター。

 

それでは、さっそく、芥川龍之介のラブレターを引用してみます。

 

アタシハ アナタヲ愛シテオリマス コノ上愛セナイクライ愛シテ居リマス ダカラ幸福デス 小鳥ノヤウニ幸福デス

 

この文も、カタカナが効いていますね。だから、少ない漢字が鮮明に浮き上がっている。

 

そして、何より、心情が初々しく純粋で、読む者の心に響きます。

 

言葉の強さ、文章の美しさは、テクニックで決まるのではない。書き手がどれくらい純粋に、愛情を抱いて語ってるかが大事。言葉づかいはシンプルな方が、人への影響力は大きくなる。

 

このように語るのが愚かしく思えるほど、芥川のラブレターは理屈を超越して輝いています。

 

ここまでくると、手紙というよりも、詩ですね。

 

ラブレターには名文が多いと言われますが、人を愛する気持ちが素直に反映されているからでしょう。文章修業を続ける途上で、ときどき、恋文がなぜ人の胸をうつのかについて、考えてみるのも有益かもしれません。

光(ひかり)。漢字一文字の美しい日本語。

人がそれがなければ絶対に生きられないものは、何でしょうか。

 

まず最初に想い浮かぶのは「」です。光は陽光である場合もあり、また心の希望を示す言葉でもあったりします。

 

」という言葉ほど、強く、そして美しい日本語はないかもしれない。

 

20代の後半、私は週末になると沢を独りで歩いていました。山に出かけ、渓流に沿ってい歩いてゆくだけです。あの頃、自分は何を考えながら、渓流の音を聴き、陽光を受けて輝く、青葉若葉を見つめていたのか……今となっては明確に想い出すことはできません。 この記事の続きを読む

白洲次郎の名言から思うこと

白洲次郎(しらすじろう)は、戦後日本の復興に貢献した、毅然たる日本人として、今もな賞賛されています。

 

1945年に日本は敗戦しました。日本は長崎と広島に原子爆弾を投下され、無条件降伏にまで追い込まれてしまったのです。

 

刀折れ、矢尽きた状態などという言葉では表現しきれないくらい、日本人はボロボロになっていたことは想像に難くありません。

 

問題は日本の進むべき道です。GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の統制下におかれ、新憲法もGHQの主導でつくられます。経済もまたGHQによる統制経済でした。

 

当時のマッカーサー元帥に対しても、物怖じしない言動をとり、GHQは「従順ならざる唯一の日本人」と白洲のことを記録したと伝えられています。

 

白洲次郎が遺した名言として印象深いのが、以下の言葉です。

 

我々は戦争に負けたのであって、奴隷になったわけではない。

 

白洲は戦後に経済復興に貢献しますが、経済的な自立だけでなく、精神的な自立を強く主張したのだと思います。

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