五七七の定型にこだわらない自由律俳句の俳人といえば、種田山頭火の名がすぐに浮かびます。
先日取り上げた尾崎放哉も自由律俳句の俳人ですが、尾崎放哉と種田山頭火、どちらの方が人気が高いのでしょうかね、ちょっと気になるところですね。
それはともかく、今回は種田山頭火の代表的な俳句をご紹介しましょう。 この記事の続きを読む
尾崎放哉の俳句を、私は若い頃、警戒心を抱きつつ、興味を惹かれていた。
それは、石川啄木の短歌にも共通していたかもしれない。
要するに、その悲しき抒情に溺れそうになる自分が怖いのである。
尾崎放哉には、石川啄木にある、みずみずしい感傷もないので、余計に始末が悪いと毛嫌いしていたのか、尾崎放哉の俳句集を持っていいないのだ。
しかし、青春というものが遠く感じられるようになると、尾崎放哉の無防備過ぎる自虐癖に、郷愁を覚えてきている自分が悲しい……
以下、尾崎放哉の代表的な俳句をご紹介しよう。 この記事の続きを読む
まだ見ていない人がいたら、ぜひ鑑賞をおすすめしたいのが、岡本喜八監督の「斬る」だ。黒澤明監督の「用心棒」と「椿三十郎」を足したような快作(足すけど割らない)である。
仲代達也が主演だが、これで三船敏郎が出ていたら、もっと有名になっていただろう。
2023年1月4日の深夜、見返してみて(3回目の鑑賞を終え)、岡本喜八監督は天才だと確信した。ラストシーン、最後のカットまで神経が行き届いている。
岡本喜八監督の映画愛は半端ない。