Warning: Undefined variable $show_stats in /home/kazahana/kazahanamirai.com/public_html/wp-content/plugins/stats/stats.php on line 1384

笹田雪絵ちゃんの詩「天使」

今回は笹田雪絵ちゃんの「天使」という散文詩をご紹介します。

 

【動画】(朗読)笹田雪絵の詩「天使」

 

天使

 

私は天使に会った事があります。

入院中、私の隣にいた女の子は、とても可愛くて毎日笑ってる子でした。私と同じ薬を飲んでいたので、丸くなっていく顔や体に対して、全然文句を言わない子でした。小学2年生なのに、中学2年生の私の方が薬に対して、文句ばかり言っていました。私よりもずっと大人でした。その後、退院してからもお手紙を出したりしてました。家に来てくれたこともありました。「薬、嫌だよね」と言いながらも何故かいつも素敵な笑顔で笑っている子でした。今、彼女を思い出すと笑顔が思い出せます。私はどうしても彼女が天使だとしか思えないのです。一生のうちに、こんなにきれいで、素直で、可愛くて、笑顔の似合う澄んだ心の子にはもう会わないと思います。私の周りには素敵な人がたくさんいます。でも彼女は、何かがちょっと違うの。考えても考えても天使としか思えない。家の人にとって彼女の生きた13年というものは、短かったと思います。でも、もし「13年どうだった?」って聞いたら、きっと「楽しかった。嬉しかった。幸せだったよ。いっぱい笑ったよ。」って満足そうに言うと思います。彼女は、私の自慢の友達の一人です。本当に可愛い笑顔なの。想像つくでしょうか?  私の天使。

 

笹田雪絵ちゃんの「天使」の朗読はこちらに

 

改行が1回しかされていないので、少し読みづらいかもしれません。

 

しかし、読み始めると、流れるように最後まで読んでしまう、そして、何度か込み上げてくるものがあり、落涙してしまう、不思議な「明るみ」を孕んだ言葉の連なりです。

 

最初にこの「天使」を読んだ時、これは夢なのか、それとも幻想なのか、と想いました。

 

夢の中で、自分の分身に逢っているのだと感じたのです。

 

そして、この想い今も消えていません。笹田雪絵ちゃんなら、天使に化身した自分自身に逢っても当然でしょう。

 

明鏡のように、澄んだ心を持った雪絵ちゃんなのですから。

 

笹田雪絵ちゃんは、MSという難病を患っていたのですが、彼女の病気について、またその他の詩については、以下のページで記しましたので、ご参照ください。

 

笹田雪絵ちゃんの詩「ありがとう」と「誕生日」

 

笹田雪絵ちゃんの詩「みち」

 

笹田雪絵ちゃんの「幸せ気分」が届きました。

 

笹田雪絵ちゃんの「幸せ気分」が届きました。

現在、山元加津子さんがクリスマス・キャンペーンのようなものを開催されているようです。

 

あの伝説の手作り本、笹田雪絵ちゃんの「幸せ気分」と山元加津子さんの「リト」の通常版と愛蔵版が届きました。

 

送ってくださったのは、笹田雪絵ちゃんの「幸せ気分」を発行されていた鶴田紀子さんです。

 

山元加津子と笹田雪絵

 

山元加津子さんを応援する方々のグループからは、かたい結束力を感じます。

 

私のような超遅れてきた共感者としては、このグループから遠く距離をおいた地点から応援させていただく方が、今後の山元加津子さんのメッセージ拡散にご協力できるのではと予感しているのです。

 

急に暗い話になりますが、ふと今年のクリスマスにおいても、ご自分の命を粗末にする人がかなりいるのではないでしょうか。

 

おかれた状況が全く違いから参考にならないと感じる人もいるかもしれません。

 

しかし、笹田雪絵ちゃんが「幸せ気分」で綴った「自己肯定」の記録は、一般に言われる「障害」や「難病」と無縁な人でも、たいへんな励ましになることは間違いありません。

 

山元加津子さんの一貫したメッセージ、笹田雪絵ちゃんの詩に、感動できない人がいるとしたら、それは「心を閉じている」からだと推測できます。

 

心を開かずに、頭で判断しようとしたら、共感も感動もありえません。 この記事の続きを読む

映画「最後の初恋」でのダイアン・レインの演技は筆舌に尽くせない微妙な味わいがある。

映画「最後の初恋」は、ダイアン・レインの演技を見るだけでも豊かな満足感に浸ることができす。

 

どんな映画でも小説でも、結末の描き方は難しい。

 

それにしても、この「最後の初恋」は、エンディングの描き方の選択を誤ったことが、惜しまれる。

 

この映画のエンディングによって、極めて良質な切ない大人のラブストーリーに仕上がってしまった。

 

この結末ではなく、他のラストシーンを選べば、映画史上に燦然と輝く、名画中の名画になったかもしれないのに……。

 

映画「最後の初恋」は、アメリカでは2008年9月26日に、日本では2008年9月27日に、共にワーナー・ブラザース配給で公開された。

 

リチャード・ギアとダイアン・レインは「コットンクラブ」、「運命の女」に続く3度目の共演となった。

 

監督はジョージ・C・ウルフ。この映画を撮る動機が、定番の大人のラブストーリーだったのだろう。

 

人物・状況・舞台設定は完璧。前半から中盤にかけて、丹念に精魂込めて描いてきたすべてのシーンが、ラストの描き方で、ほぼご破算になってしまった。

 

終盤に入るまでの質の高さが絶品であり、とてつもない傑作の予感がしていただけに、かえすがえすも惜しい。

 

結末が安直すぎた。

 

それでも、ダイアン・レインの演技力によって、視聴者は最後まで画面に釘付けにあるだろうけれども。

 

ただ、制作の意図が、気軽に鑑賞できる大人の恋の物語であるならば、この終わり方もうなずける。

 

こうなったら私に残された選択は2つしかない。

 

一つは、素晴らし過ぎるダイアン・レインの演技だけを味わうこと。

 

もう一つは、ダイアン・レインを起用して、ラブストーリーを超えたヒューマン・ドラマを制作する監督が現れるのを期待すること。

 

今見終えたばかりだが、とにもかくにも、ダイアン・レインの演技は珠玉である。

 

映画のための映画、演技のための演技、それらを楽しむことが、実は本来の映画の楽しみ方だとも言えるのだが……。