今回は笹田雪絵ちゃんという少女の詩をご紹介しましょう

 

さっそく、引用してみますね。

 

ありがとう

 

この目が物をうつさなくなったら目に、

そしてこの足が動かなくなったら、足に

「ありがとう」って言おうって決めているの。

 

今までみえにくい目が一生懸命見よう、見ようとしてくれて、

私を喜ばせてくれたんだもん。

いっぱいいろんな物素敵な物見せてくれた。

夜の道も暗いのにがんばってくれた。

 

足もそう。私のために信じられないほど歩いてくれた。

一緒にいっぱいいろんなところへ行った。

私を一日でも長く、喜ばせようとして

目も足もがんばってくれた。

 

なのに、見えなくなったり、歩けなくなったとき

「なんでよー」なんて言ってはあんまりだと思う。

今まで弱い弱い目、足がどれだけ私を強く強くしてくれたか。

だからちゃんと「ありがとう」って言うの。

 

大好きな目、足だからこんなに弱いけど大好きだから

「ありがとう。もういいよ。休もうね」って言ってあげるの。

多分誰よりもうーんと疲れていると思うので…。

 

雪絵ちゃんは、MS(多発性硬化症)という難病にかかっていましたが、その難病さえも丸ごと愛して、生きぬいた少女です。

 

「人生肯定」と口にするのは簡単ですが、とことん、すべてを受けいれ、丸ごと愛して生きられる人が、この世にどれだけいるでしょうか。

 

雪絵ちゃんが、自分自身を丸ごと愛していたことを伝える詩がありますので、ご紹介しますね。

 

誕生日

 

私今日生まれたの。

一分一秒のくるいもなく、今日誕生しました。

少しでもずれていたら、今頃 健康だったかもしれない。

今の人生をおくるには、一分一秒のくるいもなく生まれてこなければいけなかったの。

けっこうこれってむずかしいだよ。

12月の28日、私の大好きで大切で幸せな日、

今日生まれてきて大成功。Snowに生まれてきて、これまた大成功。

 

ありがとう」と「誕生日」は、以下の山元加津子さんのエッセイから引用させていただきました。

 

山元加津子「雪絵ちゃんの願い」

 

雪絵ちゃんの詩を、もう一篇、ご紹介しました。

 

雪絵ちゃんの詩「みち」

 

こんなに素晴らしい詩を書いた雪絵ちゃん。彼女のエッセイ集(詩集)がほしいのですが、現在は出版はされていないようです。

 

かつては「幸せ気分」という書名(著者は笹田雪絵、妹さんがイラストを担当)で出版されていたとのことですが、現在は、入手方法がわかりません。

 

今後、出版されたら、即購入したいのですが……。「幸せ気分」の再出版を望みたいところです。