今回は笹田雪絵ちゃんの「天使」という散文詩をご紹介します。
天使
私は天使に会った事があります。
入院中、私の隣にいた女の子は、とても可愛くて毎日笑ってる子でした。私と同じ薬を飲んでいたので、丸くなっていく顔や体に対して、全然文句を言わない子でした。小学2年生なのに、中学2年生の私の方が薬に対して、文句ばかり言っていました。私よりもずっと大人でした。その後、退院してからもお手紙を出したりしてました。家に来てくれたこともありました。「薬、嫌だよね」と言いながらも何故かいつも素敵な笑顔で笑っている子でした。今、彼女を思い出すと笑顔が思い出せます。私はどうしても彼女が天使だとしか思えないのです。一生のうちに、こんなにきれいで、素直で、可愛くて、笑顔の似合う澄んだ心の子にはもう会わないと思います。私の周りには素敵な人がたくさんいます。でも彼女は、何かがちょっと違うの。考えても考えても天使としか思えない。家の人にとって彼女の生きた13年というものは、短かったと思います。でも、もし「13年どうだった?」って聞いたら、きっと「楽しかった。嬉しかった。幸せだったよ。いっぱい笑ったよ。」って満足そうに言うと思います。彼女は、私の自慢の友達の一人です。本当に可愛い笑顔なの。想像つくでしょうか? 私の天使。
改行が1回しかされていないので、少し読みづらいかもしれません。
しかし、読み始めると、流れるように最後まで読んでしまう、そして、何度か込み上げてくるものがあり、落涙してしまう、不思議な「明るみ」を孕んだ言葉の連なりです。
最初にこの「天使」を読んだ時、これは夢なのか、それとも幻想なのか、と想いました。
夢の中で、自分の分身に逢っているのだと感じたのです。
そして、この想い今も消えていません。笹田雪絵ちゃんなら、天使に化身した自分自身に逢っても当然でしょう。
明鏡のように、澄んだ心を持った雪絵ちゃんなのですから。
笹田雪絵ちゃんは、MSという難病を患っていたのですが、彼女の病気について、またその他の詩については、以下のページで記しましたので、ご参照ください。