卒業試験へ~風花未来の詩87

今日の風花未来の詩は「卒業試験へ」です。

 

  • 風花未来が、風花未来の詩について動画で語りましたので、ぜひとも、ご視聴ください。

 

⇒【動画】風花未来が自身の詩について激白!

 

卒業試験へ

 

手術の日が決まった

 

2025年5月21日

 

執刀医からの

電話を切った直後

この日の手術を

卒業試験にしたいと

思った

 

腸と肝臓を切除する

8時間以上の大手術なると

主治医から伝えられている

 

生死を分ける

天下分け目の関ケ原

というふうな大合戦は

これが最後にしたいのだ

 

手術後も

抗がん剤の投与は

続くらしいが

 

手術が成功すれば

完治もありうるそうなので

そうなれば

癌との決別がかない

抗がん剤とも

お別れできるだろう

 

その意味でも

今回の大手術を

癌の卒業試験と

とらえたいのだ

 

この試験に合格すれば

闘病生活から

卒業できるかもしれない

ただ生き延びるためではなく

本当の自分になるために

自分らしく

人らしくあるために……

 

ともあれ

ここまで来たら

まな板の鯉

覚悟を決めて

当日は

心をむなしくして

淡々と

手術に臨みたい

カラオケ~風花未来の詩86

今日の風花未来の詩は「カラオケ」です。

 

  • 風花未来が、風花未来の詩について動画で語りましたので、ぜひとも、ご視聴ください。

 

⇒【動画】風花未来が自身の詩について激白!

 

カラオケ

 

カラオケ店で

久しぶりに歌った

 

リハビリを

かねてということで

1時間だけ

独りで歌ってみた

 

カラオケすると

今の体調が

よくわかる

 

抗がん剤の副作用で

脚がしびれていて

立ったままでは

何曲もは歌えない

 

声量が落ちていて

いちばん盛り上げたいサビでも

歌い上げられない

 

調子が良い時と

比べると

3割ぐらいかな

 

まあ

カラオケでなくても

何でもそうだけど

 

週3回以上

1回2時間くらい

つづけないと

自分が求める成果には

結びつかないよね

 

歌唱はごまかせない

体調が悪ければ

正直に

音程はズレるし

ツヤのある声はでないし

何よりも

歌っていて楽しくない

 

だから

また歌いにきたい

 

歌うのは好きだから

早く楽しめるくらいに

歌えるようになりたい

 

できれば

無事に手術が終わって

3ヶ月後には

調子が良かった時のように

ふつうに

歌を歌いたい

 

マイクなしで

立ったまま

思いきり

歌い上げたい

ラストシーン~風花未来の詩85

風花未来の今日の詩は「ラストシーン」です。

 

  • 風花未来が、風花未来の詩について動画で語りましたので、ぜひとも、ご視聴ください。

 

⇒【動画】風花未来が自身の詩について激白!

 

ラストシーン

 

もう 20年以上

映画のレビューブログを

つづけているので

数えきれないほどの

映画を観てきた

 

ふと思ったのだが

ラストシーンが

すぐに想いうかぶ映画は

どれくらいあるだろうか

 

最近観た中で

ラストシーンが

最も印象的だったのは

1948年公開の映画「破戒」

 

過酷な運命を生きてきた

主人公が職場をやめ

新しい人生の旅に出る

 

渡し舟ほどの

小さな舟に乗って

恋人とともに旅立つ

 

その小さな舟は

なぜか 珍しいことに

白い帆を上げている

渡し舟ふうの小舟が

帆を張っているのを

私は初めて観た

 

風にふくらんだ帆は

希望の象徴だと

感じとれた

 

そう

映画のラストシーンでは

希望を描き出してほしい

 

ところで

私という人生は

どんな結末になるのか

自分でも予測不能だ

 

ただ ひとつだけ

すでに決めていることがある

 

私という

ささやかな物語の

ラストシーンでは

必ず

明るい光を

投げかけたい

 

そう

ラストシーンでは

私も 白い帆を上げていっぱいに広げたい

 

希望の風を

吹かせたい