ファヨビ(Hwayobi )& テハ(Tae Ha) Stay With Me

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最近、続けて見ているのが、BSジャパンの「ミュージックバンク」。

 

「ミュージックバンク」は韓国KBSが放送している音楽番組で、現在では日本を含む、世界72カ国で生放送されています。

 

しかし、毎週出てくるのは、人気のボーイズ・グループやガールズ・グループがほとんどで、私が聴きたい、バラードやR&Bなどの実力派歌手には滅多にお目にかかれません。

 

かといって、有料放送を契約する経済的な余裕がないので、ひたすらYouTubeでチェックすることになります。

 

偶然ですが、発見したデュエット曲が素晴らしかったのでご紹介。

 

歌っているのは、キム・ボムスの弟子であるテハ(Tae Ha)とナンバーワン女性ボーカルと評価する人もいるパク・ファヨビ(Hwayobi)

 

これが、そのデュエット曲「一緒にいてくれ(Stay With Me)」。

 

ファヨビのデュエットはかなり聴いてきましたが、その頂点といっていいかと思います。

 

それにしても、テハの声のいいこと。若いのに、穏やかに、ここまで抑えて、温かみが表現できるとは、驚愕ですね。

 

こういう良質な楽曲はあまり売れないのだろうと思ったら、このシングルアルバム「一緒にいてくれ(Stay With Me)」は、2011年2月発売当初から各種オンラインのリアルタイム音源チャート1位を独占したというから驚きです。

 

この曲はこちらのアルバムに収録されています。韓国音楽(K-POP)というとアイドルグループ歌手たちに席巻されているかというと、そうでもないらしい。

 

テレビなどで派手に扱われるのは、アイドル歌手だけれども、一方では「聴かせる歌手」を尊重する良心があることには、頭が下がる思いです。

 

実際にていねいにYouTubeで聴き込んでゆくと、若手でも歌唱力や感性に優れたシンガーが韓国には相当数いることがわかります。このブログでは、そうした「聴かせてくれる歌手」を、折に触れ、ご紹介してゆきますね。

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現場から発する言葉

これまでに3回ほど長期入院した経験があり、医療現場で働く人たちには、ずいぶんとお世話になってきました。

医師、看護師、検査技師、ケースワーカー、栄養士、ヘルパーなどを見ていると、ラクな仕事は一つもありません。でも、いやいや働いている人を、これまでに見たことがないのです。やはり、労働はきつくとも、やりがいのある仕事なのだと思います。

時代が変わり、情報関係の仕事は、人と接する機会が少なく、ほとんどがバーチャルな作業となるのですね。

それと対局に位置するのが、医療現場です。

生で人と接し、濃い交流が行われる現場仕事を、ときどき羨ましいと思う時があります。

ライターとして飛び回っている頃は、いろんな人と逢いましたが、インターネットを活用する割合がどんどん増え、今は取材からは遠ざかるばかりです。

3月28日から5月2日までの入院生活は、私にとって、貴重な取材でした。急激な出血で、意識を失ったこともあったのです。一つ間違うと死んでいたかもしれません。

そういうわけで、病院ではライターにありがちな傍観者としての視点は許されるはずもなく、常に当事者として生と死に関わっていました。迷惑ばかりかけて申し訳なかったのですが、良い経験ができました。

「言葉」を発する者、つまり表現者は、傍観者ではなく、当事者であるべきだという原点を思い知らされました。

傍観者の立場から幾千万語ついやしようとも、人の心には響きません。

これからは、人と逢う時間を増やしたいと思っています。

人と交わることは、苦悩の源泉とも言えるでしょう。

しかし、今は、苦しみを避けるよりも、人と関わっていたいと切に願っています。

言葉や文章をもてあそぶより、人の体温を感じていたいのです。

Wong Wing Tsan Doh Yoh ウォンウィンツァン「童謡 」Vol.2

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今日は起きた時から偏頭痛がしていて、ちょっと辛い一日でした。

 

有象無象、さまざまイメージや感情が渦巻き、泡立っていて、いろんなことがやりたいのに、結局は何も手につかないということはありませんか。

 

そういう時、私はできれば自分を真っ白な場所に置きたいと思います。心の洗濯はとても難しくて、洗いざらしの綿シャツみたいには、なかなか真っ白になってくれません。

 

苛立つ気持ちを抑えきれないでいたら、ふと一枚のアルバムが想い浮かびました。かなり古いCDですから、もう失くしてしまったのではないかと思いましたが、運よく本棚の隅にありました。

 

これがそのアルバム。

 

Wong Wing Tsan ウォンウィンツァン / 童謡 Doh Yoh Vol.2 【CD】

 

さっそく聞いてみました。

 

不思議です。あれほど辛かった頭痛が消えてしまいました。

 

日本の童謡を、ウォンウィンツァンが、ピアノで演奏するアルバムで、現在は3まで出ています。

 

このアルバムは友人のデザイナーに奨められて10年以上も前に買ったのですが、今聴いてみて、初めてこのアルバムの本当の魅力を知りました。

 

Wong Wing Tsanウォンウィンツァン)自身、「童謡には不思議なひかりが宿っている」と語っていますが、確かに、私もその「ひかり」を、このアルバムを聴くことで感じることができました。

 

ただ、その光の訪れ方が、神秘的です。

 

人の気配のない夕暮れ時のような静けさ。やがて、闇に包まれてしまう。その闇の中から、幻灯機で映し出されるように、その「ひかり」は音もなく、私の心の中に立ち現われたのでした。

 

このCDには以下の曲が収録されています。

 

1.うみ /2.知床旅情/3.赤トンボ /4.紅葉 /5.春が来た/6.しゃぼん玉 /7.野ばら /8.宵待草 /9.しゃぼん玉

 

日本人ならば知らない人はいない、そんな懐かしい曲ばかりです。それがウォンウィンツァン独自のアレンジで、時に原曲からは大きく離れたかと思うと、また知らぬ間に懐かしい場所に連れ戻されてしまいます。

 

おそらくは、ほとんどウォンウィンツァンのピアノ演奏だけで構成されているのが良いのだと思います。

 

 

音に癒されるというより、「ひかり」によって、安らかな気持ちになれました。

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