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これまでに3回ほど長期入院した経験があり、医療現場で働く人たちには、ずいぶんとお世話になってきました。
医師、看護師、検査技師、ケースワーカー、栄養士、ヘルパーなどを見ていると、ラクな仕事は一つもありません。でも、いやいや働いている人を、これまでに見たことがないのです。やはり、労働はきつくとも、やりがいのある仕事なのだと思います。
時代が変わり、情報関係の仕事は、人と接する機会が少なく、ほとんどがバーチャルな作業となるのですね。
それと対局に位置するのが、医療現場です。
生で人と接し、濃い交流が行われる現場仕事を、ときどき羨ましいと思う時があります。
ライターとして飛び回っている頃は、いろんな人と逢いましたが、インターネットを活用する割合がどんどん増え、今は取材からは遠ざかるばかりです。
3月28日から5月2日までの入院生活は、私にとって、貴重な取材でした。急激な出血で、意識を失ったこともあったのです。一つ間違うと死んでいたかもしれません。
そういうわけで、病院ではライターにありがちな傍観者としての視点は許されるはずもなく、常に当事者として生と死に関わっていました。迷惑ばかりかけて申し訳なかったのですが、良い経験ができました。
「言葉」を発する者、つまり表現者は、傍観者ではなく、当事者であるべきだという原点を思い知らされました。
傍観者の立場から幾千万語ついやしようとも、人の心には響きません。
これからは、人と逢う時間を増やしたいと思っています。
人と交わることは、苦悩の源泉とも言えるでしょう。
しかし、今は、苦しみを避けるよりも、人と関わっていたいと切に願っています。
言葉や文章をもてあそぶより、人の体温を感じていたいのです。