Web文章の最大の弱点とその解決法

インターネット上で公開される文章のことをWeb文章と呼びます。ブログなどの普及により、誰もがネット上で情報発信できる時代になりました。それはたいへん喜ばしいことなのですが、同時にさまざまな問題を生み出しています。

 

その一つが、サイトの質の低さです。情報そもののが読むに価しない、文章があまりに稚拙すぎるなどの理由から、ブログ不要論まで飛び出す始末。

 

この傾向から、Webサイトの品質向上が強く求められているのです。

 

Webサイトの質を高めるには、どうしたら良いのでしょうか。やはり、文章が読むにたえるだけの完成度を持たせる必要があります。

 

どれほど有益な情報を集めても、文章がハチャメチャでは、サイトの前途は明るいとは言えません。

 

しかし、現状を分析しますと、We文章の質は、いっこうに上がっていないのです。

 

Web文章の最大の弱点とは何かと申しますと、多くの場合、作業が一人だけになること。

 

新聞・雑誌・書籍などの紙媒体では、幾人ものプロのチェックを通過しないと、文章は公開されません。

 

ところが、基本的に個人メディアであるブログやメルマガは、最初から最後まで運営者一人が行うことが多く、文章のチェック機能が、本人の注意力に限定されてしまうのです。

 

友人で大手出版社から校正・校閲の仕事を受けて生活している人がいるのですが、その作業はかなり厳格です。

 

誤字脱字はもちろん、言葉の使い方、情報が正しいか間違っているかなどについて、その道のプロがチェックします。友人の話を聴いていると、紙媒体の文章が一定の水準を保っている理由がこのあたりにあると感じ入りました。

 

要するに、ブログなどの個人メディアに書かれるWeb文章は、校正者・校閲者のチェックがないがために、タイプミスを含めた誤字脱字が非常に多く、それだけでも、品質がガタ落ちになっているのです。

 

Web文章の最大の弱点は、専門の校正者と校閲者がいないことである。

 

では、どうしたら、この問題を解決できるのか。

 

校正・校閲のプロに依頼するほど、ブログ記事から収益が上がることは考えにくいので、自分自身で記事を何度も読み返し、校正することがベストです。

 

ただ、それがなかなかできないのですね。

 

文章を書き終えると、ホッとして、書きっぱなしにしていませんか?

 

そこで、私から一つ提案させていただきます。

 

その方法とは、こうです。毎日の習慣として、自分の書いた過去記事を最低一つ、読み返すこと。そして、以下の3つの作業をするのです。

 

1)読み返して、誤字脱字をチェックする。

2)適切な表現に、修正する。

3)リンク切れがあったら貼りかえる。

 

新たに記事を書かない時でも、過去記事の読み返しだけはするように習慣づけてください。そうすると、ご自分のサイトの品質は必ず向上するはずです。

 

2の作業をする場合、当サイトで連載している「文章の基本ルール」を参考にしてください。

 

文章の基本ルール

 

リンク切れがありますと、検索エンジンからの評価が下がると言われていますし、何よりも、読者に不親切です。その意味で、リンク切れのチェックはたいへん有益な作業と言えます。

「国語便覧」は国語力に不安がない人にもオススメ

ら抜き表現(言葉)」のところで、五段活用、上一段活用、下一段活用などの文法用語を使いましたが、軽い頭痛を覚えた人もおられるかと思います。

 

日本人でありながら、文法を忘れてしまっている人は多いのです。私も文法は苦手な方ですよ(笑)。

 

文章力を向上させたいと思った時、文法的な知識に自信がないと不安になってしまいます。かといって、今さら国文法(口語文法)を学習したい人も少ないでしょうね。

 

そこで、一家に一冊という感覚で持っておくとかなり安心する本をご紹介します。教育用の本ですから、かなり安価です。

 

口語文法の本ではありません。「国語便覧」と一般的に呼ばれています。国語の総合的な知識が得られるので、オススメです。

 

原色シグマ新国語便覧―ビジュアル資料 (シグマベスト)

 

 

古文・現代文のジャンル別解説が充実。もちろん、口語文法の解説も詳しく載っています。

 

巻末には索引もありますので、困った時には、辞典がわりに使えるのも魅力です。

 

長い間、高校時代のものを使ってきたのですが、今回、新たに2種類の「国語便覧」を購入。上のシグマの方が良かったので、推奨させていただきました。

 

私が使っていたのと比べると、数倍、内容が充実していました。カラー印刷が多く、420ページ以上もあります。今の学生さんは恵まれているなぁと感じました。

Web文章の書き方をシリーズでお伝えします

インターネット上で公開される文章のことを、Web文章と呼びます。風花未来はネット文章という言葉を使うのですが、これは一般的ではないようです。実際に検索エンジンで「ネット文章」で検索してもヒットしません(笑)。そこで、この風花未来.comでも、インターネットで公開される文章のことをWeb文章と呼ぶことにします。

「言響(こだま)プロジェクト」通称「こだま」では、文章の書き方につて、独自のプログラムで講座を開いているのですが、ここでも、主にWeb文章が中心となているのですね。

Web文章はブログとかメルマガとかの文章を指すわけですが、文章の質を向上させるためには、まずは、Web文章の特徴・特性について、知っておかなければなりません。

例えば、新聞・雑誌・書籍などの紙媒体に掲載される文章と、Web文章は、どこかが違うのか。それについて、即座に明答できる人は意外と少ないのではないでしょうか。

そこで、「言葉」「文章」をテーマとして風花未来.comでは、「Web文章の書き方」というシリーズで、Web文章の特徴、特性、注意点、具体的な対策について、詳しくお伝えしてゆくことに決めました。

次回より、具体的に語ってまいりますので、どうぞ、お楽しみに。

紙媒体とWebに共通する文章ルールについては、以下のページをご覧ください。

文章の基本ルール