慣用句である「老骨に鞭打つ(ろうこつにむちうつ)」の使い方を間違えると、たいへんなことになりかねませんので、注意が必要です。
「老骨に鞭打つ」は「年をとって衰えた身を励まし努力する」という意味。
「老骨に鞭打つ」は、例えば、以下のように使います。
老骨に鞭打って、今回のトライアスロンに参加することにしました。
このように「老骨に鞭打つ」という言葉は、語り手本人のことに使うのが正しいのです。
本人が自分のことを謙遜していう時に用いる慣用句だということを忘れないでくさい。
これが間違って、以下のように他人のことに使ってしまうと、とんでもないことになります。
○○様は今年で還暦を迎えられましたが、これからもどうか老骨に鞭打って頑張ってください。
これでは、○○様に失礼にあたるのです。また、以下のような使い方も間違いです。
先生、いつも、ありがとうございます。これからも、老骨に鞭打ってご指導ください。
以上のように「老骨に鞭打つ」という慣用句を上司や先生など、目上の人に使えば、悪意はなくとも相手に不快感を与えてしまいますので、ご注意ください。
「老骨に鞭打つ」は、あくまで、自分自身が謙遜して言う場合にのみ使うべきなのです。