風花回廊「夢の路プロジェクト」が始まります。

風花回廊」という言葉を、風花未来が初めて使ったのは、2010年です。今年が2012年ですから、3年目に入ったことになります。

「回廊」とは、風花式では「大切なものと大切なものをつなぐ道」という意味。

風花回廊の意味については、こちらごご覧ください。

つまり、風花未来の仕事の集大成となるのが「風花回廊」なのです。

しかし、「風花回廊」という言葉を発した後、体調をくずしたりして、仕事は遅々として進みません。

私はこれまで「風花心伝」「風花乱舞」「風花瑠璃」「風花水映」という風花シリーズを発表してきました。「風花瑠璃」以外は現在発売中止となっていますが、それは「風花回廊」として有機的に「つながる」ように、すべてを書き換えたいからにほかなりません。

電子書籍だけでなく、風花塾の運営、そして「言響(こだま)プロジェクト」など企画イベントもあり、「風花回廊」は、なかなか強固には連結されるにまでは至らないのです。

ただ、構想としては、すでに「風花回廊」の全体像はできています。今後は、それらを確かな形として具現化してゆくだけなのです。

そして、この夏から、新たなプロジェクトを始めます。「夢ノ路(ゆめのみち)プロジェクト」と呼びます。

「夢ノ路(ゆめのみち)プロジェクト」とは?

現在、準備を整えている段階です。「夢路塾(ゆめじじゅく)」の開催は決定しています。早ければ、7月15日から。遅くとも8月1日からスタートする予定です。詳細は、おってご連絡いたします。

風花水映の続編について

風花未来のWebライティング教材「風花水映」は2012年6月15日をもって、その販売を中止いたしました。

 

風花水映の続編に関するリクエストを多数いただきまして、本当に、ありがとうございます。今後は、また違ったスタイルで「言葉」や「文章」について精力的に語ってまいりますので、どうぞ、これからも、よろしくお願いします。

 

言葉や文章に関する基礎的なことは、以下のリンク先に、まとめておきましたので、ぜひ、お読みください。

 

Webライティングと文章の基本ルールなどは、こちらへ。

 

また、次のプロジェクト(活動内容)が決まり次第、お知らせいたします。どうか、今しばらく、お待ちください。

新藤兼人「母」は不思議な感じのする映画です。

新藤兼人が監督した映画作品は49本ありますが、先日鑑賞した「」は、必ず観ておくべき作品だと感じました。

 

「観ておくべき」という意味は「面白い」とか「絶対感動する」ことを指しません。むしろ、多くの人は「母」という映画を最後までは見られないのではないと思うのです。

 

この映画には、娯楽作品に求められる、カタルシスが薄いからです。

 

観終わった後、「ああ、スッキリした」というような浄化作用ならば、「ないほうが良い」と監督は言いたいのかもしれない。

 

むしろ、「不愉快さ」「おぞましさ」「むごたらしさ」が、観てから数日たっても、まとわりついて離れない、そうした「尾を引く感じ」を残したいと願ったのかもしれないと、深読みしたくもなります。

 

それでも、やはり、この「母」は新藤兼人監督の代表作だと断言したいのです。

 

一つには「広島」への「こだわり」があります。「母」は1963年の作品。「原爆の子」のようにメインの題材が原爆にはなっていませんが、原爆の暗い陰はこの映画のバックグラウンドになっていることは確かです。

 

この映画で執拗に描かれるのは、生々しい「性」、そして「死」です。その描き方には感傷はありません。苛烈、かつ過酷な映像、渇いた感覚が、「思想性」を想起させます。

 

目線は極めて低いのに、崇高な魂を感じとれる、不思議な映画です。

 

時どき不愉快になりながらも、最後まで、じっくり味わうと、こういう映画の方が、単純に面白い映画よりも、尊いものだということを、確信するに至ったのでした。