詩を文学的な評価、文化遺産としての評価から、ランキング化してみました。

 

人気度、知名度は無視し、厳密に文学的に評価する、ページもあっていいと思うのです。

 

おかげさまで「日本の名作詩ベスト100」には、たくさんのアクセスをいただいておりますが、ここでは選出基準を大幅に変更。

 

文学として、文化遺産として、本当に優れた、日本人の宝物である詩だけを厳選しました。

 

詩の文学的価値ランキング

 

宮沢賢治「永訣の朝」

 

高村光太郎「レモン哀歌」

 

 

八木重吉「鞠とぶりきの独楽」

 

三好達治「大阿蘇」

 

立原道造「のちのおもひに」

 

草野心平「春のうた」

 

木下夕爾「晩夏」

 

金子みすゞ「鯨法会」

 

まど・みちお「さくらの はなびら」

 

「素朴な琴」か「鞠とぶりきの独楽」か? 選ぶこと、絞り込むことの苦しみ…

 

八木重吉の最高傑作は「素朴な琴」でしょう。しかし、「素朴な琴」はあまりにも有名であり、ほとんど知られていない「鞠とぶりきの独楽」の方をどうしても紹介したくて、「素朴な琴」の選出を断念しました。

 

文学的な価値では、完成度(審美性)では圧倒的に「素朴な琴」の方に軍配は上がります。しかし、書かれた内容の価値は「鞠とぶりきの独楽」の方が上です。時代を超えて、現代社会に生きる私たちの心の糧となる普遍的なメッセージにがここにはあります。

 

三好達治の「甃のうへ」ではなく、「大阿蘇」を選んだ理由

 

三好達治の「甃のうへ」の美しさは日本近現代詩の宝と評しても過言ではありません。でも私は「大阿蘇」の方を選びました。

 

その理由は「時間」を詩にし、ここまでの高みにまで昇華させた作品も比類がなく、ぜひとも多くの人に味わっていただきたかったのです。

 

甃のうへ」は「大阿蘇」より、かなり有名なので、あえて私がここで選出しなくても良いのではないかという気持ちもはたらきました。