ドストエフスキーを語る人たちは、何だか、当然のように彼の全集を全部読破していることを前提にしているふしがあります。

 

まさか、ですよねえ。

 

こんな娯楽があふれかえっていて、一方ではいつも時間に追われている現代社会において、ドストエフスキーの5大長編を読んでいる人のほうが、おかしいです(苦笑)。

 

ドストエフスキー愛好者たちは、Webで読むかぎり、閉じているなあという感じがします。もっと、開いてゆかないと、ドストエフスキーを語り継いでゆけないと思うんですが……。

 

ですから、私はここでは、とことん目線を下げて、ドストエフスキーについて考えています。

彼の文学は深淵ですが、知識人が高級ぶっているのとは、まるで違います。彼の眼差しは民衆に向けられ、言葉の端々に愛情が満ちあふれているのです。

 

学生さんとか初心者(私もそうです)の方にも、読んでいただきたいので、あまり背伸びしないで、書きとめてゆきます。

 

とっつきにくい人は、ドストエフスキー入門は、漫画から始めても良いのではないでしょうか。

 

罪と罰」。この大長編に挑戦するのは、それからでもかまわないと思います。

 

かなり読んできている方も、マンガを読むと、オヤッという意外な発見があるかもしれません。

 

とりあえず、私の手元にある三冊を紹介させていたできます。

 

罪と罰 (手塚治虫漫画全集)

 

なずなよなずな (白泉社文庫)

 

罪と罰―正義か犯罪か (双葉文庫―コミック世界の名作シリーズ)

 

ぜひ、読んでみてください。なかなかどうして、クオリティは低くないですよ。