Warning: Undefined variable $show_stats in /home/kazahana/kazahanamirai.com/public_html/wp-content/plugins/stats/stats.php on line 1384

「顔がきく」は「顔が利く」と書くのが正しく、「顔が効く」は間違い。

顔がきく」の「きく」を漢字になおしてください。迷わずに、書けるでしょうか。

 

では、以下の例文のうち、正しい使い方を選んでください。

 

 

1)鈴木さんはこの界隈では顔が効くので、任せておいても何ら心配はありません。

2)鈴木さんはこの界隈では顔が利くので、任せておいても何ら心配はありません。

 

 

正解は2。

 

顔が利く」が正しい日本語で「顔が効く」は間違い。

 

「顔が利く」は「信用や権力があって、相手に便宜をはかってもらうことができる、相手に無理が利く」という意味。

 

「顔が利く」の「顔」は「一定のエリアや社会においての知名度や勢力」を示しています。

 

「顔が効く」は間違いで「顔が利く」が正しいと暗記しても良いのですが、この機会に「効く」と「利く」の違いを確認しましょう。

 

「利く」は「機能が働く。可能である」という意味。

 

「鼻が利く」「つけの利く店」「機転が利く」「気が利く」「融通が利く」「小回りが利く」「学割が利く」「無理が利く」というふうに使います。

 

「効く」は「効果が現れる」という意味。

 

「薬が効く」「宣伝が効く」「パンチが効く」というふうに使います。

 

いかがでしょうか? 無事に使い分けられますか。

 

紛らわしくて、不安の場合には「きく」とひらがなで書くと無難でしょう。

「合いの手を入れる」と「合いの手を打つ」は、どちらが正しい日本語?

合いの手を入れる」と「合いの手を打つ」も、間違えやすい日本語なので注意が必要です。

 

以下の例文のうち、正しい日本語の使い方ができているのはどちらでしょうか?

 

 

1)会社の定例会議で同僚の意見に、私は合いの手を入れた。

2)会社の定例会議で同僚の意見に、私は合いの手を打った。

 

 

正解は、1の「合いの手を入れた」です。

 

まずは「合いの手」という言葉の意味を確認しておきましょう。

 

「合いの手」は「歌や踊りの調子に合わせて入れる手拍子や囃子詞 (はやしことば) 」を指します。また、そこから派生して「相手の動作や話の合間に挟む別の動作や言葉を意味するようになったのです。

 

相槌を打つ」と混同して、「合いの手を打つ」とするのは誤りなので注意してください。

 

また「相槌を入れる」という言い方も間違いです。

 

「相槌」は「 鍛冶 (かじ) では、二人の職人が交互に槌を打ち合わすこと」から「相手の話にうなずいて巧みに調子を合わせる」という意味になった言葉。

 

このことを知れば「相槌を入れる」と間違えてる失敗はしなくなるでしょう。

 

最後のまとめます。

 

「合いの手を入れる」が正しい日本語で、「合いの手を打つ」という日本語はありません。

 

また「相槌を打つ」が正しく、「相槌を入れる」は間違いです。

京マチ子さん逝く。日本映画の黄金期に、規格外の演技力で怪しく輝いた名女優。

女優の京マチ子さんが、5月12日午後0時18分に死去されました。

 

京マチ子さんは、出演作が世界的な賞を受賞したこともあり、世界的にも高く評価された名女優でした。

 

出演した映画、黒澤明監督の「羅生門」がヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー賞名誉賞を受賞、溝口健二監督「雨月物語」がヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞、衣笠貞之助監督の「地獄門」がカンヌ国際映画祭で最高賞であるグランプリ[5]、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞。

 

「羅生門」での京マチ子さんの演技を見た時、度肝を抜かれました。女性がここまで激しく変貌するものかと、自分の目を疑ったくらいです。

 

黒澤明監督の演出が素晴らしいのはもちろんですが、京マチ子さんの演技は、規格外というか、通常の尺度では測れない、強烈なインパクトとスケールを放っていました。

 

⇒「羅生門」の感想はこちら

 

そして、溝口健二監督の「雨月物語」。妖艶にして神秘。日本人離れした存在感に圧倒されました。

 

京マチ子さんの演技は言葉では形容しがたいのですが、要するに、替えがきかないのです。あの「羅生門」と「雨月物語」は、他の女優が演じることを断固拒絶するような絶対感、透徹感がありました。

 

⇒「雨月物語」の感想はこちら

 

京マチ子さんは紛れもなく天才女優でした。しかし、その天才を引き出しえた、優れた映画監督が存在したこともすごいと思います。

 

日本映画の黄金期に異彩を放った、京マチ子さんという女優がおられたことに、感謝したい気持ちでいっぱいです。