もう一度、読まずには死ねない名著は?

引っ越しのことを考えるようになって、一冊でも多く本を処分しようと決意しました。というか、どうしても捨てるに捨てえない、もう一度、読まないでは死ねない本だけを新居に持って行こうと思っているのです。

 

ところが……

 

この本は、これからも仕事で使うだろうから、捨てられない。この本は、思い出深いので、とっておこう。そういう本ならばあるのですが、この本をもう一度読まないうちは、死んでも死にきれないというような書籍はないことに気づいたのでした。

 

この数日間、頭の中でリスト化していた名著をあげてみましょう。

 

ドストエフスキー「白痴」「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」

V.E.フランクル「夜と霧」

ロダン「ロダンの言葉」

アルベール・カミュ「太陽の讃歌」

G. ガルシア=マルケス「百年の孤独」

ルナール「博物誌」

日本戦没学生記念会「きけ わだつみのこえ」

扇谷正造「吉川英治氏におそわったこと」

 

ずいぶんと本はたくさん読んできたはずなのに、この本を失ったら生きてゆけないなどという本はありませんでした。

 

上の本の他に、詩集を何冊か持ってゆけば、それだけで良いとさえ思ってしまうのです。

 

それ以外の本の多くは、仕事で使う、いわば実用書に過ぎません。本棚の奥を探すと、お宝本が何冊かは出てくる気もしているのですが、それさえも、青春の通過点として読んだ思い出本の域を出ないのではないでしょうか。

 

何だか、寂しい気もしますが、よく読み、よく書くことよりも、よく生きることを、今の自分は欲しているのかもしれません。

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森光子がドラマ「天国の父ちゃんこんにちは」で朗読した詩

この詩をご存じでしょうか?

 

五月の言葉

 

貧しいから

あなたに差し上げられるものといったら

やわらかな五月の若葉と

せいいっぱい愛する心だけです。

でも、結婚してくれますね。

 

TBSの日曜劇場で1966年から21回にわたって放送された「天国の父ちゃんこんにちは」というドラマの中で、毎回必ず読まれた詩です。

 

主演は今は亡き、森光子さん。YouTubeで見たら、森光子さんの余りの若さに驚きました。

 

上の詩は、森光子が演じる主人公が、亡き夫にプロポーズされた時の詩だという設定です。

 

このドラマと、この詩については、さまざまなブログが取り上げていますが、詩のフレーズが少しずつ違っています。当時は、ビデオのない時代でしたから、記憶によって、差異が生じているのでしょう。

 

その詩を正確に知りたい場合は、このドラマの原作となった手記、日比野都「天国の父ちゃんこんにちは」を読めばわかるのでしょうけれど、今は絶版になっているようです。

 

答えはYouTube動画にありました(現在は削除)。上の引用した詩が正解です。詩のタイトルは「五月の言葉」でした。しかし、違う回では「五月のうた」と呼ばれています。

 

「うた」は「歌」なのか「詩」なのかはわかりません。

 

それにしても、五月には口ずさみたくなる、温かな詩ですね。

 

何人かのブロガーさんが、この「五月の言葉」について感想を書いていらっしゃいますが、こういう情報を気軽に共有できるのも、ブログという自分メディアの大きな魅力だと言えそうです。

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スマホで詩集を読む快感

スマホと詩集の相性が良いことをご存じでしょうか?

 

私の場合は、iPhoneで電子書籍の詩集を購入して、読んでいるのです。スマホを横にしますと、短い詩ならば、全部を表示できるんですね。

 

現在、ハマっているのが、坂村真民の「詩集 宇宙のまなざし」です。

 

しびれます。陶酔できます。

 

詩集 宇宙のまなざし Kindle版

 

詩を知らずしらずのうちに生活から遠ざけている私たちですが、スマホで詩集を読むことによって、詩、あるいは詩的世界を、身近に引き寄せられる気がしています。

 

だまされたと思って、スマホで詩を読んでみてください。

 

その場合にも、1分間読んだら5分間味わうという、風花式スマホ読書術を、実践していただきたいと思います。