吉田松陰はわずか29年しか生きていません。坂本龍馬は33歳で死んでいます。幕末に生きた人は、短命な人が多いのです。

 

吉田松陰は、江戸時代末期の志士、思想家、教育者であり、明治維新の精神的指導者として有名。

 

松下村塾を開塾。そこで久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋などを教育しました。

 

吉田松陰の遺した名言を読んでいて、自分の体の中で、ざわざわと泡立ってくるものを感じました。

たった29年の生涯なのに、悔恨の念が微塵も感じられません。澄み切った蒼空のような透明感がある。

 

志の高さ、潔さ、日本刀を想わせる切れ味鋭い思考力と気骨、教育者としてのカリスマ性、そして死をも怖れぬ悟りの境地などを彼の遺した名言から感じられるのです。

 

わずか、29歳の人生でしたが、到り尽くした境地を見たのではないでしょうか。

 

そこからは、短くも、ピンと張りつめた糸のような生き方からは、すがすがしささえ覚えます。

 

では、以下で、吉田松陰の名言のいくつかをご紹介しましょう。

 

人を観察するのは、目によってする。

 

胸の中が正しいか、正しくないかは、瞳が明るいか、暗いかによって分かる。

世の中には体は生きているが、心が死んでいる者がいる。

 

反対に、体が滅んでも魂が残っている者もいる。

 

心が死んでしまえば生きていても、仕方がない。

 

魂が残っていれば、たとえ体が滅んでも意味がある。

志定まれば、気盛んなり。

夢なき者に理想なし、

 

理想なき者に計画なし、

 

計画なき者に実行なし、

 

実行なき者に成功なし。

 

故に、夢なき者に成功なし。

人間はみななにほどかの純金を持って生まれている。

 

聖人の純金もわれわれの純金も変わりはない。

過ちがないことではなく、過ちを改めることを重んじよ。

学問をする眼目は、自己を磨き自己を確立することにある。

学問とは、人間はいかに生きていくべきかを学ぶものだ。