映画「雪の喪章」は、1967年に公開された日本映画。
監督は三隅研次、主演は若尾文子。原作は水芦光子の同名小説である。
若尾文子だけが生き残る。他の登場人物は皆死んでしまう。
人が死に過ぎるのではないか、とは思うが、それぞれの人物の運命をきっちり描いているので、人の死を安直に扱っているとは思わなかった。
この物語のテーマは「人間の運命」だ。
運命に翻弄され、死に絶えてゆく人間たちを、情感ゆたかに描き切っている佳作である。
若尾文子ファンならずとも、一度は見ておきたい映画と言えるだろう。