良寛には子供をうたった短歌が多いことは広く知られている。

 

それがまた、良寛短歌の最大の魅力でもあることは、間違いないであろう。

 

以下、良寛が子供をうたった短歌を集めてみた。

 

つきて見よ 一二三四五六七八 九十 十と納めて また始まるを

(つきてみよ  ひふみよいむなや  ここのとを とをとおさめて またはしまるを)

 

霞立つ 永き春日を 子どもらと 手まりつきつつ この日暮らしつ

 

この里に 手まりつきつつ 子どもらと 遊ぶ春日は 暮れずともよし

 

この宮の 森の木下(こした)に子供らと あそぶ春日に なりにけらしも

 

いざ子ども 山べにい行かむ 菫(すみれ)見に 明日さへ散らば 如何にとかせむ

 

子どもらよ いざ出でゆかむ 伊夜日子(いやひこ)の 岡の菫の 花にほひ見に

 

子供らと 手たづさはりて 春の野に 若菜を摘めば 楽しくあるかな