- 投稿 2013/10/16更新 2019/04/05
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「です・ます調」と「だ・である調」については、以前にも書いたことがあります。
その記事はこれです⇒「です・ます」調と「だ・である」調の使い方
比較的に表現が自由であるブログの文章でも、基本的には「です・ます調」と「だ・である調」を統一すべきです。
そうしないと、文章がガタガタになって、非常に読みづらくなります。
公式文書では、この規律は厳格に守らねばなりません。
しかし、意図的に語尾を統一させないで、独自の文章のリズムや流れを作ると、たいへん心地よい個性的な文体ができあがることがあります。
これまで私は、そういうことは神業というか、ふつうの人にはできないので、初心者のうちはやるべきではないと語ってきました。
でも、あえて今回は、神業的な語尾変化を活かした、お手本を読み解くことにします。
これから紹介するのは、土屋耕一さんという有名コピーライターが書いたコピーです。
最初の1行はヘッドコピー、その他はボディコピーです。
なぜ年齢をきくの
なにも女性だけではなく。
男だって、年齢をきかれるのは、
あまり気持ちのいいものじゃないんだ。
女の、そして男の、生きていく姿、
それを年齢というハカリにのせて
見たがる習慣に、抗議したいと思う。
いま、装いにも、住まいにも、
すべて暮らしの中から、もう年齢という
枠がなくなりつつあるのですね。
その自由な空気が、秋の、伊勢丹を
やさしくつつんでしまいました。
(引用元:鈴木康之「新・名作コピー読本」)
1975年の伊勢丹の広告なのですが、今読んでも、それほど古く感じません。
それと語尾に注目してください。「です・ます調」と「だ・である調」が、まぜこぜになっています。