「だ・である」調と「です・ます」調を混在させる方法

「です・ます調」と「だ・である調」については、以前にも書いたことがあります。

 

その記事はこれです⇒「です・ます」調と「だ・である」調の使い方

 

比較的に表現が自由であるブログの文章でも、基本的には「です・ます調」と「だ・である調」を統一すべきです。

 

そうしないと、文章がガタガタになって、非常に読みづらくなります。

 

公式文書では、この規律は厳格に守らねばなりません。

 

しかし、意図的に語尾を統一させないで、独自の文章のリズムや流れを作ると、たいへん心地よい個性的な文体ができあがることがあります。

 

これまで私は、そういうことは神業というか、ふつうの人にはできないので、初心者のうちはやるべきではないと語ってきました。

 

でも、あえて今回は、神業的な語尾変化を活かした、お手本を読み解くことにします。

 

これから紹介するのは、土屋耕一さんという有名コピーライターが書いたコピーです。

最初の1行はヘッドコピー、その他はボディコピーです。

 

なぜ年齢をきくの

 

なにも女性だけではなく。

男だって、年齢をきかれるのは、

あまり気持ちのいいものじゃないんだ。

女の、そして男の、生きていく姿、

それを年齢というハカリにのせて

見たがる習慣に、抗議したいと思う。

いま、装いにも、住まいにも、

すべて暮らしの中から、もう年齢という

枠がなくなりつつあるのですね。

その自由な空気が、秋の、伊勢丹を

やさしくつつんでしまいました。

 

(引用元:鈴木康之「新・名作コピー読本」)

 

1975年の伊勢丹の広告なのですが、今読んでも、それほど古く感じません。

 

それと語尾に注目してください。「です・ます調」と「だ・である調」が、まぜこぜになっています。

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大量の本をブックオフに売ってみた感想

昨日、大量の本を処分しました。本棚があふれかえっていたからです。引っ越しのために、本格的な断捨離を始めなければ。

ゴミとして捨ててしまった本と、近くのブックオフに持っていった本とがあります。

大きな紙袋に高価で傷んでいない、高値がつきそうな本を詰めて、ブックオフに持ち込んだのです。

結果は、たったの1080円でした。

まあ、最初から、あまり期待していなかったので、文句は言いませんでした。

しかし、アマゾンのマーケットプレイスで、無数のCDや本を売ってきた経験があるので、ブックオフの値段の付け方は、むごいなあという感じです。

マーケットプレイスでしたら、数万円で売れる本たちでした。まあ、梱包と発送の手間がたいへんなので、もう、マーケットプレイスを利用する気はありませんが……。

それはともかく、まだまだ、捨てなければいけない本は山ほどあります。これ以上、部屋がとっ散らからないために、新しい書籍の購入は、極力、避けるつもりです。

今後、どれだけ、本を捨てられるか、このことも、私にとって、大きな課題なのであります。

最後に、私の読書感について。

真の読書とは、本を読むことではなく、本を暗記することを指す。

数百ページの本の全文を暗記するのは困難ですが、その一部を、知らぬ間に暗唱しているくらいに、読み込んでこそ、読書だと思っています。また、暗唱するくらいに価値のある本だけを、愛読書と呼びたいのです。

自分の書斎には、本ではなく、愛読書だけを置いておきたいと思うのであります。

「自分らしく」あるための条件

もうすぐ10月ですが、この時期を私は転機の季節と呼びたいのです。なぜなら、私がライターの見習いとして就職したのが、10月だったから。

 

私の誕生月は10月。もうすぐ30歳になろうとしていた、あの頃の私は何を想っていたのか。長いこと、アルバイトで食いつないでいた私がなぜライターになろうとしたのか。

 

秋晴れの空を眺め、澄んだ陽光を感じる時、今でもふと、あの転職の時期、あの頃の心の情景が想い浮かぶのです。

 

失恋の痛みに耐えかねていたのと、失恋の原因が私自身の経済力のなさにあったと推察していたこと……それが、就職の理由でした。

 

要するに、いくらなんでも安定して給料がもらえる仕事につかないことには、どうにもならないと痛感したのです。

 

ライターになってからも、大病を2回もし、3回ほど死にかけた経験もし、茨の道でした。

 

しかし、30歳からずっと「書く力」だけで生計は立てられており、ライターになる前のような経済的な困窮は経験したことはありません。あの時、手に職をつけておいて、本当に良かった。

 

文章を書くことで、これからも食べてゆきます。でも、これからは、もっともっと「自分らしく」ありたい、そう強く願っているのです。では「自分らしく」生きるためには、どうしたら良いのでしょうか?

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