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元マネーの虎・岩井良明氏の「令和の虎」での語り口調に、話し言葉のお手本を発見。

当ブログ「美しい言葉」の一部をYouTubeの「風花未来チャンネル」で語っています。そのため、最近、YouTubeを見る機会が多いのです。

 

昨日見て、感心してしまったのがYouTube動画チャンネル「令和の虎」の司会である、岩井良明(いわい よしあき)氏の語りのうまさです。

 

岩井良明氏はかつての人気テレビ番組「マネーの虎」に出演していた、いわゆる「マネーの虎」でした。

 

あれから、長い年月が流れ、すっかり性格も丸くなっています。

 

変わったのは性格だけでなく、語り口です。

 

司会進行、インタビューが実にうまい。冷静で、全体を常に俯瞰していて、なおかつ、人間味あふれている。

 

これだけ、温かい話し言葉を自在にあやつれる人は、岩井良明氏のほかにはいないのではないか、と言いたいくらいなのです。

 

とにかく、語りにゆとりがある。そのゆとりは、岩井良明氏の懐の深さ、人間の幅が生み出しているのでしょうね。

 

私がYouTube動画を始めて気づいたのは、「書き言葉」と「話し言葉」はまるで違うということ。

 

長いこと文章を書いてきた私ですが、「話すこと」に関しては、ずぶの素人なのです。

 

いろんなYouTuberの喋り方に違和感を覚えていたので、これからは、岩井良明氏の司会進行・インタビューを「話し言葉」の使い方、「語り口調」のお手本として、学んでゆきたいと思っています。

 

岩井良明氏の語りの「速度」「リズム」「テンポ」「温度」「重量」、そして「ゆとり」は、実に参考になるのですね。

 

それにしても、意外なところで、師匠を見つけることができました。

 

これも、YouTubeという新しい文化のおかげでしょうか。

人生で必要なものは、勇気と想像力、そして、少しばかりのお金である……チャップリン「ライムライト」より

チャールズ・チャップリン(1889年~1977年)は、イギリス出身の映画俳優であり、映画監督。喜劇王と呼ばれ、脚本や作曲の才能も素晴らしく、天才中の天才です。

 

チャップリンの名言はたくさんありますが、その中で、最も有名な言葉ではないでしょうか。

 

「人生はすばらしい。怖れの気持ちさえ持たなければね。人生で必要なものは、勇気と、想像力……そして少しばかりのお金なんだよ」

 

“Yes, life can be wonderful, if you're not afraid of it. All it needs is courage,Imagination, … And a little dough” 

 

最後の「dough」は、スラング(俗語)で、「お金」を意味します。そのために、日本では「some money」に差し替えらえている場合が多いようです。

 

有名な映画評論家の淀川長治さんも、その映画解説の中で「サムマネー」とおっしゃっていました。

 

そう、人生はすばらしい。怖れの気持ちさえ持たなければね。人生で必要なものは、勇気と、想像力、そして少しばかりのお金なんだよ」は映画の中のセリフです。

 

1952年に公開されたチャップリンの名作映画「ライムライト(Limelight)」出てくるセリフ。老喜劇役者のカルヴェロが、心の病で脚が動かなくなったバレリーナのテリーに贈った励ましの言葉です。

 

日本では、この映画の中の名セリフが普及して、わかりやすくアレンジされてしまいました。

 

それが「人生には〇〇と〇〇とサムマネーが必要」という定型文です。

 

〇〇の部分を自由に言い換えて良いわけです。

 

「愛と勇気とサムマネー」「希望と想像力とサムマネー」「夢と希望とサムマネー」という具合に……。

 

なぜか、「サムマネー」、つまり「お金」だけは必ず入っているのですね。 この記事の続きを読む

【非公開】太宰治「走れメロス」の文体から学ぶべき点

太宰治の「走れメロス」を久しぶりに読みました。学生時代に最初読んで、その後も何度か読み返しているのですが、それにしても、10年以上は読んでいませんでした。

 

古い本がどこかに紛れてしまって見つからないので、今回は角川文庫版の「走れメロス」を購入。

 

ところで、実はこの記事の以前のタイトルは、「太宰治『走れメロス』の文章力は?」でした。

 

少し変だと思いませんか。

 

太宰治といえば教科書にも載っている偉い作家なわけですから、文章力があるのは当然だろう、と考えるのが普通です。ところが、あえてタイトルの最後に「?」をつけてしまったのですから。

 

けっこう、私は真面目に語っているのです。

 

太宰治は、本当に、文章力があるんでしょうか?

 

「走れメロス」を大人になってから読み返すと、誰でも、少なからず奇異な印象を受けると思います。

 

教科書に載っていた記憶があるから名作であるはずだけれども、名作と呼ぶには何か物足りない、かといって、駄作ではなく、確かに魅力的なのだけれども……。

 

食後、喫茶店で本を開いたのですが、一気に読み終えました。といっても、「走れメロス」は、20ページにも満たない短篇なので、一息に読めても何ら不思議はないのです。

 

【動画】太宰治「走れメロス」の文体から、ブロガーが学ぶべき点とは?

 

驚いたのは、文体のスピード感です。タイトルのとおり、主人公のメロスは、約束の刻限までに帰るために走りに走るので、文体がダラダラしていたら、読者は物語に感情移入できなくなってしまいます。

 

速い。本当に速い。

 

メロスが走るのと同じくらい、太宰の文体は速いのです。

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