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「たあいない」は間違いで「たわいない」が正しい日本語?

書いてみて「あれ? どちらが正しいのだろう」と不安になる言葉って、たくさんありますよね。

今日取り上げる「たあいない」と「たわいない」も、どちらが正しい日本語なのか、と迷う人が多いでしょう。

あなたは、ふだん「たあいない」と「たわいない」、どちらを書いていますか?

結論から言いますと、現代ではどちらも許容されています。しかし、本来は「たあいない」が正しのです。

「たあいない」は「他愛ない」と書かれることがあるため、けっこう使う人が多い。そのため、現代の辞書では「たあいない」も掲載されています。

試しに、大辞林で「たあいない」を引いてみましょう。

たあい な・い 【他愛ない】
( 形 )
「たわいない」の転。「他愛」は当て字〕
「 たわいない 」に同じ。

では次に、「たわいない」を同じく、広辞林で調べてみます。

たわい な・い 【たわい無い】
( 形 ) [文] ク たわいな・し
〔近世以降の語。「たあいない」とも
①しっかりしたところがない。(幼くて)思慮分別がない。 「 - ・く言いくるめられる」 「 - ・い子供の言い分」
②手ごたえがない。張り合いがない。 「 - ・く負けてしまった」
③取るにたりない。とりとめもない。 「 - ・い話で時間をつぶす」
④酒に酔って正体がない。 「酔いつぶれて-・く寝込む」

赤字の部分をご覧ください。辞書を読みかぎりにおいては、もともとは「たわいない」が正しい語なのですが、現代では「たあいない」も使われており、間違いではないというニュアンスでとらえて良いでしょう。

しかし、実は「たわいない」と「たあいない」の語源がはっきりしないので、「たわいない」が正しくて「たあいない」でも間違いではないという見解の裏付けが見当たらないのです。

国語辞典編集者の神永暁氏によれば、江戸時代にすでに「たわいない」と「たあいない」は存在していた述べています。どちらが古い語なのかについては、語源がはっきりしないので、断定しようがないとのことです。

なお、「たわい」の語源はいろんな説があります。「ウィクショナリー」では「たわい」の語源について、以下のように説明しています。

たわい【表記の揺れ;たあい 当て字:他愛】

(現代では成句「たわいが(も)ない」のみで使用)まともともに相手にするに値するありさま、てごたえ。

語源

「体」の呉音である「タイ」の「タ」を伸ばした「タアイ」の変化か。ただしこの説は、文献上では今のところ「たわい(が)ない」より古い用例が見いだされていないのが難点。その他、「とわきなし(利分無)」(大言海)、囲碁・将棋からの「てあいなし」(名言通)との説もある[3]。否定辞とともにしか用いられないことから「たわいなし」からの逆成か?

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