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「対症療法」を間違えて「対処療法」と言っていませんか?
「対処療法」という日本語はなく、明らかな誤用です。
正しいのは「対症療法」。まずは、その意味を理解しましょう。
「対症療法」は、病気の症状に対応して、その症状を緩和させたり、痛みをおさえる治療法を指します。
病気の原因を取り除く根本的な治療(原因療法)ではないことから、比喩的に、当面の方策、根本的な対策とは離れて、表面に表れた状況に対応して物事を処理するという意味でも使われます。
国立国語研究所の2008年の「病院の言葉」に関するインターネット調査では、「対処療法」だと誤解していた人が約3割いたという結果が出ています。
「対処」という言葉の意味もこの機会に正しく理解しておきたいものです。
「対処」は「ある事柄・情勢に対して適当な処置をとること」を意味します。
「対処」と間違わないためには、「対症療法」はもともと医学用語である「原因療法」の対語であること認識しておかなければなりません。
「対症療法」は、日常生活で比ゆ的に使う場合には、問題を根本的に解決するのではなく、一時しのぎに過ぎない表面的な対応や解決策を指します。つまり、良い意味では使わないのです。